RN9-069公共・倫理 対策問題

倫理D 現代の諸課題と倫理(2) 環境倫理

アメリカの生物学者レイチェル=カーソンについての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

著書『沈黙の春』で、DDTなどの農薬の大量使用が生態系を破壊し、鳥のさえずりの聞こえない春が訪れると警告し、環境保護運動の出発点となった

この問題のポイント

レイチェル=カーソンと『沈黙の春』の内容・意義の対応を問う。他の環境思想の提唱者との区別が軸。

解説

レイチェル=カーソンはアメリカの海洋生物学者・作家である。1962年に発表した『沈黙の春』で、DDTをはじめとする農薬・化学物質の大量使用が、食物連鎖を通じて生物の体内に蓄積し、生態系全体を破壊していく危険を科学的に描き出した。
書名の「沈黙の春」とは、鳥たちが死に絶え、さえずりの聞こえない春が訪れるという警告のイメージである。この書は化学工業界からの激しい反発を受けながらも世論を動かし、アメリカでのDDT使用規制につながるなど、世界の環境保護運動の出発点と位置づけられている。
人間の技術が自然の連関を通じて人間自身に返ってくるという視点は、その後の環境倫理の展開を先取りするものだった。ボールディングの宇宙船地球号、ローマクラブの『成長の限界』と並ぶ、環境思想の古典として整理して覚えたい。

ひっかけポイント
宇宙船地球号(ボールディング)や『成長の限界』(ローマクラブ)との取り違えが定番。人物・著作・内容の三点セットで固定する。

選択肢の確認

①「著書『沈黙の春』で、農薬の使用をさらに拡大して食糧増産を進めるべきだと主張した」
誤り。
誤答理由: 『沈黙の春』は農薬使用の危険を告発した書であり、農薬の拡大による増産を主張したという説明は内容と正反対である。

②「宇宙船地球号という言葉を用いて、経済学の立場から地球の資源の有限性を論じた」
誤り。
誤答理由: 宇宙船地球号の考え方を経済学の立場から論じたのはボールディングであり、カーソンの業績と混同している。

③「報告書『成長の限界』をまとめ、人口増加と経済成長の限界を数値予測で示した」
誤り。
誤答理由: 『成長の限界』はローマクラブの報告書であり、カーソンの著作ではない。

④「著書『沈黙の春』で、DDTなどの農薬の大量使用が生態系を破壊し、鳥のさえずりの聞こえない春が訪れると警告し、環境保護運動の出発点となった」
正しい。
正解。カーソンは『沈黙の春』(1962年)でDDTなど農薬の大量使用による生態系破壊を警告し、環境保護運動の出発点となった。

覚えるポイント

  • カーソンは『沈黙の春』で農薬の害を警告
  • 食物連鎖による生態系破壊を科学的に示した
  • 世界の環境保護運動の出発点となった

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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