RN9-071|公共・倫理 対策問題
持続可能な開発(持続可能な発展)という理念についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
将来の世代が自らの必要を満たす能力を損なうことなく、現在の世代の必要を満たすような開発をいい、環境保全と開発の両立を目指す理念である
この問題のポイント
持続可能な開発の定義を正確に理解しているかを問う。開発の否定ではなく、世代間の公正を組み込んだ開発と環境の両立が核心。
解説
持続可能な開発は、1987年に国連の環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)の報告書「我ら共有の未来」で打ち出された理念で、「将来の世代の必要を満たす能力を損なうことなく、現在の世代の必要を満たす開発」と定義される。
この理念の要点は、環境保全のために開発を全面否定するのでも、開発のために環境を犠牲にするのでもなく、両者の両立を目指す点にある。定義には、未来世代への配慮という世代間の公正と、貧困の解消という世代内の公正(先進国と途上国の公正)の両方が含まれている。
1992年の地球サミット(国連環境開発会議)で国際社会の共通理念となり、2015年には国連で**SDGs(持続可能な開発目標)**が採択され、2030年までに達成すべき17の目標が掲げられた。環境・経済・社会の統合的な取り組みが求められている。
ひっかけポイント
開発の全面停止や成長最優先という極端な立場にすり替える誤答が定番。将来世代の能力を損なわない開発という定義で判断する。
選択肢の確認
①「現在の世代の経済成長を最優先し、環境問題への対応はすべて将来の世代に委ねるという理念である」
❌ 誤り。
誤答理由: 環境問題への対応を将来世代に先送りする発想は、将来世代の能力を損なわないという理念の定義に真っ向から反する。
②「先進国だけが開発を続け、発展途上国は開発を断念すべきだという理念である」
❌ 誤り。
誤答理由: 先進国のみの開発の継続と途上国の開発断念という説明は、貧困の解消という世代内の公正の要請に反しており、理念の内容と正反対である。
③「将来の世代が自らの必要を満たす能力を損なうことなく、現在の世代の必要を満たすような開発をいい、環境保全と開発の両立を目指す理念である」
✅ 正しい。
正解。持続可能な開発は、将来世代が必要を満たす能力を損なわずに現在世代の必要を満たす開発と定義され、環境保全と開発の両立、世代間・世代内の公正を含む理念である。
④「環境保護のためには、発展途上国を含むすべての国が開発を直ちに全面的に停止すべきだという理念である」
❌ 誤り。
誤答理由: 持続可能な開発は開発の全面停止ではなく、環境と両立する形での開発を目指す理念である。途上国の開発の必要にも配慮している。
覚えるポイント
- 定義はブルントラント委員会の報告書に由来
- 世代間の公正と世代内の公正を含む理念
- 地球サミットを経てSDGsに具体化された
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。