RN9-092公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(1) 青年期の課題と自己形成

失恋のつらさや行き場のない感情を抱えた生徒が、その気持ちを打ち込むように小説の創作に取り組み、コンクールで入賞した。この心の働きにあたる適応機制(防衛機制)として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

昇華

この問題のポイント

満たされない欲求のエネルギーを、社会的に価値の高い活動へ振り向ける昇華の事例判定。

解説

事例の生徒は、失恋による満たされない感情のエネルギーを、小説の創作という社会的に価値のある活動に振り向けて実らせている。このように、そのままでは実現できない欲求を、学問・芸術・スポーツなど社会的に承認される価値の高い活動に置き換えて満たす適応機制を昇華という。
昇華は、フロイトが挙げた適応機制の中でも、欲求のエネルギーを建設的な方向に生かす最も望ましい機制とされることが多い。攻撃的な衝動を格闘技やスポーツの練習に打ち込むことで発散する、というのも昇華の典型例である。
区別すべき機制として、逃避は空想や病気などに逃げ込んで問題への直面を避けることであり、何も生み出さない点で昇華と異なる。抑圧はつらい感情や記憶を無意識に押し込めて意識にのぼらせないことである。事例が「別の価値ある活動での実現」になっているかどうかが、昇華を見分ける決め手になる。

ひっかけポイント
現実から目をそらす逃避との区別が定番。価値ある活動への転換があれば昇華、単に避けているだけなら逃避である。

選択肢の確認

①「合理化」
誤り。
誤答理由: 合理化はもっともらしい理由づけで自分を納得させる機制であり、事例には言い訳や理屈づけの要素がない。

②「逃避」
誤り。
誤答理由: 逃避は空想や病気などに逃げ込んで問題への直面を避ける機制であり、創作という価値ある活動での実現を含む事例とは区別される。

③「抑圧」
誤り。
誤答理由: 抑圧はつらい感情や記憶を無意識に押し込めて意識にのぼらせない機制であり、感情を活動に転換している事例とは異なる。

④「昇華」
正しい。
正解。失恋のつらい感情のエネルギーを小説の創作という社会的に価値の高い活動に振り向けて実らせており、昇華の典型例である。

覚えるポイント

  • 昇華は欲求を価値の高い活動へ振り向ける機制
  • 芸術・スポーツ・学問への打ち込みが典型
  • 逃避や抑圧との区別は転換先の有無で判断

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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