RN9-094公共・倫理 対策問題

倫理A 人間としての在り方生き方(1) 青年期の課題と自己形成

下の弟が生まれてから、それまで一人でできていた着替えを親にやってもらいたがるなど、幼い子どものような振る舞いをするようになった子どもがいる。この心の働きにあたる適応機制(防衛機制)として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

退行

この問題のポイント

発達の前の段階に戻る退行の事例判定。赤ちゃん返りという典型例から機制名を特定できるかが問われる。

解説

事例の子どもは、弟に親の愛情が向かうことへの不安から、すでにできるようになっていたことを親にやってもらいたがるなど、発達の前の段階の幼い行動に逆戻りしている。このように、困難に直面したとき発達の初期の段階に戻ることで欲求を満たそうとする適応機制を退行という。いわゆる赤ちゃん返りが典型例である。
退行は、下の子の誕生で親の関心を取り戻そうとする幼児だけでなく、青年や大人にも現れる。甘えられる状況で急に子どもっぽく振る舞うなどがその例である。
適応機制はどれも、欲求不満による心の緊張を和らげる無意識の働きであり、それ自体は誰にでも起こる正常な反応である。ただし、機制に頼るだけでは問題そのものは解決しないため、欲求不満に耐える力(欲求不満耐性)を育て、現実の課題に合理的に対処していくことが、青年期の自己形成の課題となる。

ひっかけポイント
幼い行動への逆戻りという方向性が退行の目印。反対の行動なら反動形成、理由づけなら合理化と、事例の型で見分ける。

選択肢の確認

①「合理化」
誤り。
誤答理由: 合理化はもっともらしい理由づけで自分を納得させる機制であり、行動の幼児化を説明するものではない。

②「退行」
正しい。
正解。できていた着替えを親にやってもらいたがるなど、発達の前の段階の幼い行動に戻るのは退行であり、弟の誕生に伴う赤ちゃん返りは典型例である。

③「昇華」
誤り。
誤答理由: 昇華は欲求のエネルギーを価値の高い活動へ振り向ける機制であり、幼い行動への逆戻りの事例とは異なる。

④「反動形成」
誤り。
誤答理由: 反動形成は本心と正反対の行動をとる機制であり、以前の発達段階に戻るという事例の内容には当てはまらない。

覚えるポイント

  • 退行は発達の前の段階に戻る機制
  • 赤ちゃん返りが典型例
  • 適応機制は無意識の働きで問題解決そのものではない

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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