SG2-A12|地理総合・地理探究 対策問題
GISを活用した分析の例として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
新しい店舗の出店計画で、駅からの距離・人口分布・競合店の位置のレイヤーを重ね合わせて、条件に合う候補地を絞り込む
この問題のポイント
GISの分析機能の具体的な活用像を問う。「複数レイヤーの重ね合わせ」と「距離・範囲の計算による絞り込み」がGISの本領だとわかれば解ける。
解説
GISの強みは、地図を表示するだけでなく、複数の条件を空間的に組み合わせて分析できることにある。
代表例が店舗の出店計画である。「駅から500メートル以内」という条件は、駅を中心に一定距離の範囲を描くバッファ(緩衝帯)分析で図示できる。そこに人口分布(国勢調査の地域メッシュ統計など)のレイヤーを重ねれば見込み客の多さが、競合店の位置のレイヤーを重ねれば競争の激しさがわかる。複数条件をすべて満たす場所を機械的に抽出することで、候補地を客観的に絞り込めるのである。
同じ手法は行政でも使われる。避難所の配置の点検(どの住宅が避難所から遠いか)、救急車の到達圏の分析、バス路線の見直し、耕作放棄地の把握など、応用範囲は広い。
紙の地図と異なり、GISは検索・計測・集計・シミュレーションが瞬時にでき、データの更新も容易である。地理的な意思決定を支える社会の基盤技術として、その活用能力が地理総合で重視されている。
ひっかけポイント
GISの機能を「表示だけ」「1種類だけ」と過小評価する選択肢は、レイヤー構造と空間分析というGISの本質に反する。バッファ分析など具体的な機能名も押さえたい。
選択肢の確認
①「GISには距離や範囲を計算する機能がないため、候補地の選定は紙の地図に定規をあてて行うしかない」
❌ 誤り。
誤答理由: GISはバッファ分析など距離・範囲の計算機能をもち、地図上での計測・検索が瞬時にできる。紙の地図と定規に頼る必要はない。
②「GISでは1種類のデータしか表示できないため、複数の条件を組み合わせた分析はできない」
❌ 誤り。
誤答理由: GISの本質は複数レイヤーの重ね合わせにあり、1種類しか表示できないという説明はレイヤー構造の理解に反する。
③「GISのデータは印刷して眺めることしかできず、条件による検索や抽出はできない」
❌ 誤り。
誤答理由: GISは条件検索・抽出・集計・シミュレーションが可能であり、印刷して眺めるだけという説明は機能を無視している。
④「新しい店舗の出店計画で、駅からの距離・人口分布・競合店の位置のレイヤーを重ね合わせて、条件に合う候補地を絞り込む」
✅ 正しい。
正解。GISでは駅からの距離のバッファ、人口分布、競合店といった複数のレイヤーを重ね、条件をすべて満たす候補地を客観的に抽出できる。
覚えるポイント
- GISは複数レイヤーの重ね合わせで条件に合う場所を抽出できる
- 一定距離の範囲を描くバッファ分析が代表的な機能
- 出店計画・避難所配置など公共・民間の意思決定に活用
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。