SG5-028|地理総合・地理探究 対策問題
民族という概念の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
言語・宗教・生活習慣などの文化を共有し、仲間としての帰属意識を持つ人々の集団である
この問題のポイント
民族・人種・国民という基本概念の区別を問う。民族は文化的なまとまり、人種は身体的特徴による分類という違いが判断の軸。
解説
民族とは、言語・宗教・生活習慣などの文化を共有し、同じ集団に属しているという帰属意識で結ばれた人々のまとまりである。文化と意識に基づく分類であり、生物学的な区分ではない。
これに対して人種は、皮膚の色などの身体的特徴による分類である。ただし人類の特徴は連続的で明確に区分できず、人種という考え方が差別の根拠として使われてきた歴史への反省から、現在では文化に基づく民族の概念が重視されている。
また、国民は同じ国家に属する人々を指すが、国境と民族の分布は一致しないことが多い。一つの国に複数の民族が暮らす多民族国家が世界の大半であり、逆にクルド人のように国家を持たない民族もいる。この「国家と民族のずれ」こそが、世界各地の民族問題を理解する出発点となる。
ひっかけポイント
民族(文化による区分)と人種(身体的特徴による区分)の定義の入れ替えが定番。国籍=民族でもなく、国境と民族分布のずれが民族問題の背景になる点を押さえる。
選択肢の確認
①「同じ国籍を持つ人々の集団のことであり、国籍と常に一致する」
❌ 誤り。
誤答理由: 国籍(国民)と民族は別の概念で、常に一致するわけではない。一つの国に複数の民族が暮らす多民族国家が世界の大半である。
②「同一の職業に従事する人々の集団を指す言葉である」
❌ 誤り。
誤答理由: 職業集団は民族の定義とは無関係である。民族の核心は文化の共有と帰属意識にある。
③「言語・宗教・生活習慣などの文化を共有し、仲間としての帰属意識を持つ人々の集団である」
✅ 正しい。
正解。民族は言語・宗教・生活習慣などの文化の共有と、同じ集団に属するという帰属意識によって結ばれた人々のまとまりである。
④「皮膚の色や毛髪など身体的特徴によって人類を分類したものである」
❌ 誤り。
誤答理由: 皮膚の色など身体的特徴による分類は人種である。民族は文化と意識による区分であり、生物学的な分類ではない。
覚えるポイント
- 民族は言語・宗教など文化の共有と帰属意識による集団
- 人種は身体的特徴による分類で、民族とは別概念
- 国境と民族分布のずれが民族問題の根本原因
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。