SG5-034|地理総合・地理探究 対策問題
アフリカで民族間の対立や紛争が多く発生してきた背景の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
植民地時代に民族の分布を無視して引かれた人為的な国境線が、独立後もそのまま国境として維持されたため
この問題のポイント
アフリカに直線的な国境が多い理由と民族紛争の関係を推論させる問題。人為的国境=民族の分断と混在、という因果関係が判断の軸。
解説
アフリカの地図を見ると、経線や緯線に沿った直線的な国境が目立つ。これは19世紀末、ヨーロッパ列強がアフリカ分割を進めた際、現地の民族の分布を無視して、緯度・経度などを基準に人為的な境界線を引いたためである。
20世紀後半に各国が独立した際、この植民地時代の境界線がほぼそのまま国境として維持された。その結果、一つの民族が複数の国に分断されたり、対立してきた複数の民族が一つの国に同居したりする状況が固定化された。
これが独立後の内戦や民族対立の大きな背景となっており、ルワンダの内戦や、スーダンからの南スーダンの分離独立(2011年)などが知られる。加えて、植民地支配が特定の民族を優遇した統治の後遺症や、資源をめぐる利害、貧困も紛争の要因として絡み合っている。
ひっかけポイント
「国境が民族分布に沿っている」は事実と正反対。直線的な国境=人為的国境という地図上の特徴から、民族の分断・混在という帰結を導けるようにしておく。
選択肢の確認
①「アフリカでは国境をめぐる対立が歴史上一度も起こっていないため」
❌ 誤り。
誤答理由: ルワンダ内戦や南スーダン独立に至る内戦など、国境や民族をめぐる紛争は多数発生しており、一度もないという説明は事実に反する。
②「植民地時代に民族の分布を無視して引かれた人為的な国境線が、独立後もそのまま国境として維持されたため」
✅ 正しい。
正解。列強によるアフリカ分割で民族分布を無視した人為的国境が引かれ、独立後も維持されたため、民族の分断・混在が固定化し紛争の温床となった。
③「国境線が民族や言語の分布に正確に沿って引かれているため」
❌ 誤り。
誤答理由: アフリカの直線的な国境は緯線・経線を基準に人為的に引かれたもので、民族や言語の分布とは一致していない。説明が正反対である。
④「民族対立の原因はすべて砂漠化などの自然環境の変化であり、歴史的背景は関係がないため」
❌ 誤り。
誤答理由: 干ばつなど環境要因も対立の一因にはなるが、根本には植民地時代の人為的国境と統治の歴史がある。自然環境のみとする説明は本質を外している。
覚えるポイント
- 直線的国境は列強によるアフリカ分割の産物
- 民族の分断と混在が独立後の紛争の温床に
- ルワンダ内戦、南スーダン独立(2011年)が代表例
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。