TK4-020|地理総合・地理探究 対策問題
モンスーンアジアで行われる集約的稲作農業についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
夏の季節風がもたらす降水を利用し、狭い耕地に多くの労働力を投入して稲を栽培する
この問題のポイント
アジア式稲作の特徴である「労働集約的・自給的・季節風依存」を問う。企業的農業との対比がカギ。
解説
モンスーンアジア(東アジア〜東南アジア〜南アジアの季節風地域)は、夏の季節風(モンスーン)がもたらす高温多雨を利用した稲作の中心地であり、世界の米の約9割がこの地域で生産される。
特徴は次のとおりである。
- 人口密度が高く、一戸あたりの経営規模が零細
- 狭い耕地に家族の労働力を惜しみなく投入する労働集約的な経営で、田植え・収穫など手作業が多かった
- 単位面積あたりの収穫量(土地生産性)は比較的高いが、一人あたりの生産量(労働生産性)は低い
- 生産物は自家消費が中心の自給的農業の性格が強い
大河川のデルタや沖積平野、丘陵の棚田が主な舞台である。近年は、緑の革命による高収量品種の普及や機械化の進展、タイ・ベトナムなどでの輸出向け生産の拡大により、商業化が進みつつある。
ひっかけポイント
「大規模・機械化・少人数」は新大陸の企業的農業の特徴で、アジア式稲作とは正反対。土地生産性と労働生産性のどちらが高いかの区別も頻出。
選択肢の確認
①「乾燥気候を利用し、灌漑なしで稲を栽培する農業である」
❌ 誤り。
誤答理由: 稲は生育に多量の水を必要とし、乾燥気候で灌漑なしの栽培は成り立たない。稲作の中心は湿潤な季節風地域である。
②「生産物のほぼ全てを輸出向けに販売する商業的農業である」
❌ 誤り。
誤答理由: アジアの稲作は自家消費中心の自給的性格が強く、全量輸出の商業的農業という説明は当てはまらない。
③「夏の季節風がもたらす降水を利用し、狭い耕地に多くの労働力を投入して稲を栽培する」
✅ 正しい。
正解。モンスーンアジアの稲作は夏の季節風の降水を利用し、零細な耕地に多くの労働力を投入する労働集約的・自給的な農業である。
④「広大な農地で大型機械を使い、少ない労働力で経営される企業的農業である」
❌ 誤り。
誤答理由: 大規模・機械化・少人数は新大陸の企業的農業の特徴で、零細で労働集約的なアジア式稲作とは正反対である。
覚えるポイント
- 夏の季節風の雨を利用し世界の米の約9割を生産
- 零細経営・労働集約的で自給的性格が強い
- 土地生産性は高め、労働生産性は低い
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。