TK4-019|地理総合・地理探究 対策問題
農業の立地に影響を与える条件についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
気温や降水量などの自然条件に加え、市場との距離や労働力、農業政策などの社会条件も立地を左右する
この問題のポイント
農業立地を自然条件と社会条件の両面からとらえる視点を問う。チューネンの理論的な発想にもつながる基礎。
解説
農業がどこでどのように行われるかは、2種類の条件で決まる。
自然条件には、
- 気温(作物ごとの栽培限界。稲は温暖、小麦は冷涼にも耐える)
- 降水量(年降水量500ミリ未満では灌漑なしの耕作が困難)
- 地形・土壌(平野か斜面か、肥沃な黒土か貧栄養のラトソルか)
がある。
社会条件には、 - 市場との距離: 大都市の近くでは新鮮さが求められる野菜・花の園芸農業が成立する。19世紀のチューネンは、都市からの距離に応じて農業形態が同心円状に変わるモデルを示した
- 労働力・資本・技術: 人口密度や機械化の水準
- 農業政策: EUの共通農業政策や日本の米政策のような保護・振興策
- 食生活や宗教などの文化
がある。輸送・冷蔵技術の発達は距離の制約を緩め、遠隔地からの生鮮品輸送(園芸農業の輸送園芸化)を可能にした。両条件を組み合わせて地域の農業を説明できることが重要である。
ひっかけポイント
「自然条件だけで決まる」と単純化する選択肢が定番の誤り。同じ気候でも市場・政策・文化によって農業形態は異なる。
選択肢の確認
①「輸送手段が発達した現代では、大都市周辺で農業が行われることはなくなった」
❌ 誤り。
誤答理由: 大都市周辺では鮮度を生かす近郊農業が現に発達しており、輸送の発達で消滅したという記述は誤りである。
②「同じ気候の土地では、どこでも必ず同じ作物が栽培される」
❌ 誤り。
誤答理由: 気候が同じでも食文化・市場・政策の違いで栽培作物は異なり、必ず同じ作物になるとはいえない。
③「気温や降水量などの自然条件に加え、市場との距離や労働力、農業政策などの社会条件も立地を左右する」
✅ 正しい。
正解。農業立地は気温・降水量・地形・土壌の自然条件と、市場距離・労働力・政策・文化などの社会条件の両方で決まる。
④「農業の立地は自然条件だけで決まり、社会条件は全く影響しない」
❌ 誤り。
誤答理由: 同じ自然条件でも市場や政策で農業形態は変わるため、自然条件だけで決まるという説明は不十分である。
覚えるポイント
- 自然条件=気温・降水量・地形・土壌
- 社会条件=市場距離・労働力・政策・文化
- 輸送技術の発達が距離の制約を緩めてきた
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。