TK7-064地理総合・地理探究 対策問題

地理探究B 現代世界の地誌的考察(2) 現代世界の諸地域

ナイル川とアスワンハイダムについて述べた文として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

ナイル川は湿潤地域に源を発して砂漠を貫流する外来河川で、アスワンハイダムの建設は灌漑を広げた一方、下流への肥沃な土砂の供給を減らした

この問題のポイント

外来河川としてのナイル川と、アスワンハイダムの功罪(灌漑・発電と土砂減少・塩害)を問う。

解説

ナイル川は世界最長(約6700km)の河川で、赤道付近の湿潤地域(ヴィクトリア湖方面)とエチオピア高原に源を発し、砂漠地帯を貫流してエジプトで地中海に注ぐ外来河川である。古来、毎年の増水が運ぶ肥沃な土砂がエジプトの農業を支え、「エジプトはナイルのたまもの」と評されてきた。
1970年に完成したアスワンハイダムは、洪水の調節、通年灌漑の実現、水力発電という恩恵をもたらした。しかしその一方で、ダムが土砂をせき止めるため、下流の農地に肥沃な土砂が届かなくなり、化学肥料への依存が強まった。さらに、河口のデルタの海岸侵食、通年灌漑に伴う塩害、上流のダム湖への土砂堆積などの問題も生じた。
開発の便益と環境への影響を対で問う、ダム開発の代表的な事例である。

ひっかけポイント
ナイル川の水源は砂漠ではなく湿潤地域(外来河川の定義)。ダム建設後は土砂が「減った」ことがデルタ侵食・地力低下の原因という因果を押さえる。

選択肢の確認

①「ナイル川はサハラ砂漠の中央部に源を発する川である」
誤り。
誤答理由: ナイル川の水源はヴィクトリア湖方面やエチオピア高原などの湿潤地域であり、砂漠の中央ではない。

②「アスワンハイダムはナイル川の河口のデルタ地帯に建設された」
誤り。
誤答理由: アスワンハイダムはエジプト南部の上流側に建設されたダムであり、河口のデルタ地帯ではない。

③「アスワンハイダムの建設後も、下流には以前と変わらず土砂が供給されている」
誤り。
誤答理由: ダムが土砂をせき止めるため下流への土砂供給は激減し、地力低下やデルタの海岸侵食を招いた。

④「ナイル川は湿潤地域に源を発して砂漠を貫流する外来河川で、アスワンハイダムの建設は灌漑を広げた一方、下流への肥沃な土砂の供給を減らした」
正しい。
正解。ナイル川は湿潤地域に源を発する外来河川で、アスワンハイダムは灌漑を広げた一方、下流への土砂供給を減らした。

覚えるポイント

  • ナイル川は湿潤地域に源をもつ外来河川で世界最長
  • アスワンハイダムは灌漑・発電・洪水調節をもたらした
  • 土砂供給の減少で地力低下・デルタ侵食・塩害が発生

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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