KZ-R8H-13地理総合・地理探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和8年度 本試験

この表の出題では、ドナウ川やメコン川の流域の国々で経済格差が縮小した背景として地域的な経済協力の枠組みが挙げられている。これに関する知識として最も適切なものはどれか。

KZ-R8H-13の問題図版
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正解: 4

正解

ドナウ川流域の多くの国はEUに、メコン川下流の国々はASEANに加盟しており、域内での国際分業を通じて経済的な結び付きを強めている

この問題のポイント

EUとASEANという2つの地域統合の性格の違い(単一通貨の有無など)と、国際河川の位置の知識を問う。

解説

EU(ヨーロッパ連合)は27か国が加盟する地域統合で、市場統合により人・モノ・資本・サービスの移動が自由化され、多くの加盟国が単一通貨ユーロを導入している。ドナウ川流域では、オーストリアやハンガリー、ルーマニアなど多くの国がEUに加盟し、西欧企業の工場進出などを通じて域内の国際分業が進んだ。これが東欧諸国の所得水準の上昇と格差縮小につながった。
ASEAN(東南アジア諸国連合)は10か国による地域協力機構で、ASEAN自由貿易地域により域内関税の削減を進め、部品や製品を相互に供給し合う生産ネットワークが発達した。メコン川下流のタイ・ベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマーはいずれも加盟国である。ただしASEANは単一通貨を導入しておらず、EUほど深い統合ではない。
このように、どちらの流域でも域内分業が成長を支えたが、統合の深さには違いがある。

ひっかけポイント
単一通貨はEU(ユーロ)のみで、ASEANにはない。この違いは地域統合の比較問題で最も狙われるポイントである。

選択肢の確認

①「ASEANはEUと同様に、加盟国共通の単一通貨をすでに導入している」
誤り。
誤答理由: 単一通貨ユーロを導入しているのはEUであり、ASEANに共通通貨はない。統合の深さの違いを突いた定番の誤りである。

②「メコン川はヨーロッパ東部を流れてドナウ川に合流する河川である」
誤り。
誤答理由: メコン川は東南アジアを流れる国際河川で、ドナウ川とはまったく別の水系である。位置の知識を確認する誤答である。

③「ナイル川流域の国々は、すべてEUに加盟している」
誤り。
誤答理由: ナイル川流域はエジプトやエチオピアなどアフリカの国々であり、EU加盟国は含まれない。

④「ドナウ川流域の多くの国はEUに、メコン川下流の国々はASEANに加盟しており、域内での国際分業を通じて経済的な結び付きを強めている」
正しい。
正解。ドナウ川流域はオーストリアやルーマニアなど多くの国がEU加盟国、メコン川下流の5か国はASEAN加盟国であり、域内分業が格差縮小を支えた。

覚えるポイント

  • EUは27か国、単一通貨ユーロを多くの国が導入
  • ASEANは10か国、関税削減と域内分業が進むが単一通貨はない
  • 地域統合による分業が流域諸国の格差縮小を後押し

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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