KO5-049|公共・政治経済 対策問題
環境倫理の主張として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
自然の生存権や地球の有限性の自覚など、人間中心の価値観を問い直す考え方が主張されている
この問題のポイント
環境倫理の基本的な主張を問う。自然の生存権・世代間倫理・地球有限主義という三つの柱を押さえているかが判断の軸になる。
解説
地球規模の環境破壊が深刻になる中で、人間と自然の関係を根本から問い直す環境倫理が主張されるようになった。その内容は、大きく三つの柱に整理される。
第一は自然の生存権である。自然を人間の利用のための資源としてのみ扱う人間中心主義を問い直し、人間以外の生物や生態系そのものにも存続する価値・権利を認めようとする考え方である。
第二は世代間倫理である。現在世代は、まだ生まれていない将来世代の生存条件に責任を負うという考え方で、資源の使い尽くしや環境の破壊は将来世代への加害となる。
第三は地球有限主義(地球全体主義)である。宇宙船地球号という言葉が象徴するように、地球の資源と環境容量は有限であり、その限界の中でしか経済活動は成り立たないという自覚である。
これらの考え方は、持続可能な開発という理念やSDGsの前提となっている。
ひっかけポイント
「現在世代の利益だけ」「資源は無限」は、世代間倫理と地球有限主義の正反対。環境倫理は人間中心の価値観を問い直す方向の主張として出題される。
選択肢の確認
①「環境問題を考える際は、現在の世代の利益だけを基準とすべきである」
❌ 誤り。
誤答理由: 現在世代の利益だけを基準とする考え方は、将来世代への責任を説く世代間倫理と正反対である。
②「自然は人間が利用するためだけに存在するという前提を疑う必要はない」
❌ 誤り。
誤答理由: 自然を人間の利用のためだけの存在とみる人間中心主義こそ、自然の生存権の主張が問い直そうとする前提である。
③「地球の資源と環境の容量は無限であることを前提に行動してよい」
❌ 誤り。
誤答理由: 地球の資源と環境容量は有限であるという自覚(地球有限主義)が環境倫理の柱の一つ。無限を前提とする行動はその正反対である。
④「自然の生存権や地球の有限性の自覚など、人間中心の価値観を問い直す考え方が主張されている」
✅ 正しい。
正解。環境倫理は、自然の生存権、将来世代への責任(世代間倫理)、地球有限主義という三つの柱で、人間中心の価値観と無限の成長という前提を問い直す。
覚えるポイント
- 三つの柱は自然の生存権・世代間倫理・地球有限主義
- 宇宙船地球号は地球の有限性の象徴
- 持続可能な開発やSDGsの思想的基盤
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。