KO8-007公共・政治経済 対策問題

公共A 公共の扉(1) 公共的な空間を作る私たち

囚人のジレンマと同じ構造を持つ現実の問題の例として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

各国が自国の利益を優先して温室効果ガスの削減を怠り、地球全体の環境が悪化する

この問題のポイント

囚人のジレンマの構造を現実の問題に当てはめられるかを問う。各主体の利益追求が全体の不利益を生む例を選ぶ。

解説

囚人のジレンマの構造は、「各主体が自分の利益を優先すると、全員が協力した場合より悪い結果になる」というものである。
地球温暖化対策はその典型例である。各国にとって、他国が削減してくれるなら自国は削減費用を負担しない方が得であり、他国が削減しないなら自国だけ削減しても効果が薄い。こうしてどの国も削減を怠る誘因を持ち、結果として地球全体の環境悪化という、すべての国にとって望ましくない事態を招く。
同じ構造は、軍拡競争(互いに軍縮した方がよいのに軍拡をやめられない)や、共有資源の乱獲(共有地の悲劇)にも見られる。
これらの問題の解決には、パリ協定のような国際的な枠組みや条約によって協力を制度化し、裏切りを防ぐ仕組みをつくることが必要になる。構造の共通性を見抜く力が問われる。

ひっかけポイント
技術革新や価格比較は利益追求が全体の利益にもつながる例で、ジレンマ構造ではない。「全員が損をする結果」になっているかで見分ける。

選択肢の確認

①「消費者が価格を比較して、最も安い商品を購入する」
誤り。
価格比較による購入は市場での合理的行動そのもので、協力と裏切りの対立構造を持たない。

②「政府が国債を発行して、公共事業の財源を調達する」
誤り。
国債発行による財源調達は政府の財政手段であり、複数主体の利益追求が全体の不利益を生む構造とは無関係である。

③「各国が自国の利益を優先して温室効果ガスの削減を怠り、地球全体の環境が悪化する」
正しい。
正解。各国が削減コストを避けて自国の利益を優先すると、地球全体の環境悪化というすべての国にとって悪い結果を招く。囚人のジレンマと同じ構造である。

④「企業が技術革新に成功し、市場全体の生産性が向上する」
誤り。
技術革新による生産性向上は利益追求が全体の利益にもつながる例であり、全員が損をするジレンマ構造ではない。

覚えるポイント

  • 温暖化対策・軍拡競争・共有地の悲劇が代表例
  • 各主体の利益追求→全体の不利益、が共通構造
  • 解決には条約・協定など協力の制度化が必要

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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