KZ-R7HB-04|公共・政治経済 対策問題
図2が扱う労働組合に関する日本の法制度の知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 3
正解
日本国憲法第28条は団結権・団体交渉権・団体行動権の労働三権を保障し、労働組合法は正当な争議行為への刑事上・民事上の免責を定めている
この問題のポイント
労働三権の内容と労働三法の役割分担を問う。どの法律が何を定めるか、誰に三権の制限があるかの整理が必要。
解説
日本国憲法第28条は、労働者に団結権(組合を作る権利)・団体交渉権(使用者と交渉する権利)・団体行動権(ストライキなどの争議権)の労働三権を保障している。
これを具体化する労働三法の分担は次のとおりである。
- 労働組合法: 組合の保護、不当労働行為の禁止、正当な争議行為の刑事免責・民事免責
- 労働関係調整法: 労働争議のあっせん・調停・仲裁
- 労働基準法: 労働時間・賃金など労働条件の最低基準
労働基準法は労働条件の法律であり、組合の結成や不当労働行為を定めるのは労働組合法である。
また公務員は全体の奉仕者としての地位から労働三権が制限され、争議権はすべての公務員に認められていない。警察職員・自衛隊員などは団結権すら持たない。
日本の組織率は長期低下傾向にあり、近年は2割弱にとどまる。
ひっかけポイント
労働三法の内容の入れ替え(基準法に組合関係の規定を割り当てる型)が定番。公務員の争議権の一律禁止、組織率約16%という数値も頻出。
選択肢の確認
①「日本の労働組合の組織率は近年上昇を続け、雇用者の50%を超えている」
❌ 誤り。
日本の組織率は長期低下傾向で近年は2割弱である。50%超・上昇という記述は実態とかけ離れている。
②「労働基準法は、労働組合の結成手続や不当労働行為について定めた法律である」
❌ 誤り。
組合の結成や不当労働行為を定めるのは労働組合法である。労働基準法は労働時間・賃金など労働条件の最低基準を定める法律で、役割を取り違えている。
③「日本国憲法第28条は団結権・団体交渉権・団体行動権の労働三権を保障し、労働組合法は正当な争議行為への刑事上・民事上の免責を定めている」
✅ 正しい。
正解。憲法28条は団結権・団体交渉権・団体行動権を保障し、労働組合法は正当な争議行為の刑事免責・民事免責と不当労働行為の禁止を定める。
④「公務員には、警察職員を含めてすべての職種で争議権が認められている」
❌ 誤り。
公務員の争議権はすべての職種で認められておらず、警察職員・自衛隊員などは団結権も持たない。全面容認という記述は誤り。
覚えるポイント
- 憲法28条=団結権・団体交渉権・団体行動権
- 組合保護と免責は労働組合法、労働条件は労働基準法
- 公務員は争議権なし、組織率は2割弱に低下
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。