KZ-R8T-04|公共・政治経済 対策問題
図が題材とする刑事司法制度に関する知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 4
正解
2022年の刑法改正により懲役と禁錮を一本化した拘禁刑が新設され、2025年から施行された
この問題のポイント
拘禁刑の新設という近年の刑事法改正と、裁判員制度・無罪推定・少年法という刑事司法の基本知識を問う。
解説
2022年の刑法改正で、刑務作業を義務とする懲役と義務としない禁錮が一本化され、拘禁刑が新設された(2025年施行)。受刑者の特性に応じて作業や指導を柔軟に組み合わせ、再犯防止と改善更生を図る狙いがある。高齢受刑者の増加も背景の一つである。
刑事司法の基本原則も確認しよう。無罪の推定により、被告人は有罪判決が確定するまで無罪として扱われる。裁判員制度(2009年開始)では、くじで選ばれた裁判員6人が裁判官3人とともに重大な刑事事件の第一審を担当し、有罪・無罪の判断と量刑の両方に関与する。裁判員には18歳以上の国民が選ばれる。
また2021年の少年法改正では、18歳・19歳を特定少年と位置付け、少年法の適用は維持しつつ、検察官送致(逆送)の対象を拡大した。刑事司法から除外されたのではない。
ひっかけポイント
裁判員は「量刑にも関与する」点、特定少年は「少年法の適用が残る」点が引っかけの定番。拘禁刑=懲役・禁錮の一本化という対応も正確に。
選択肢の確認
①「裁判員制度では、裁判員は有罪・無罪の判断のみを行い、量刑の判断には関与しない」
❌ 誤り。
裁判員は有罪・無罪の判断だけでなく量刑の判断にも関与する。量刑に関与しないという記述は制度の内容と異なる。
②「刑事裁判では、被告人は判決が確定するまで有罪と推定される」
❌ 誤り。
刑事裁判の大原則は無罪の推定であり、有罪判決の確定までは無罪として扱われる。有罪と推定されるという記述は正反対。
③「少年法の改正により、18歳・19歳の者は刑事司法の対象から完全に除外された」
❌ 誤り。
2021年の少年法改正は18・19歳を特定少年として少年法の適用を維持しつつ逆送対象を拡大したもので、刑事司法から除外したのではない。
④「2022年の刑法改正により懲役と禁錮を一本化した拘禁刑が新設され、2025年から施行された」
✅ 正しい。
正解。2022年の刑法改正で懲役と禁錮を一本化した拘禁刑が新設され、2025年に施行された。再犯防止のための処遇の柔軟化が狙いである。
覚えるポイント
- 拘禁刑は懲役・禁錮を一本化、2025年施行
- 裁判員は有罪・無罪と量刑の両方を判断、18歳以上
- 18歳・19歳は特定少年として少年法の適用が続く
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。