KZ-R7TB-06|公共・政治経済 対策問題
図が題材とする日本の公害対策の制度史に関する知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 1
正解
公害対策基本法(1967年)の制定後、1971年に環境庁が設置され、1993年には公害対策基本法に代わって環境基本法が制定された
この問題のポイント
公害・環境行政の制度が整備された順序(基本法→環境庁→環境基本法→環境省)を正確に押さえているかを問う。
解説
高度経済成長期の公害の深刻化を受け、1967年に公害対策基本法が制定された。当初盛り込まれていた「経済の健全な発展との調和」を図る経済調和条項は、公害対策を弱めるとの批判を受けて1970年のいわゆる公害国会で削除された。
1971年には公害行政を一元的に担う環境庁が設置された。その後、地球温暖化など地球環境問題への対応も必要となり、1993年に公害対策基本法を発展的に引き継ぐ環境基本法が制定された。環境庁は2001年の中央省庁再編で環境省に格上げされている。
典型7公害とは、大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動・地盤沈下・悪臭の7種類をいう。
また、水俣病・新潟水俣病・イタイイタイ病・四日市ぜんそくの四大公害訴訟は、いずれも原告(被害者側)が勝訴し、企業の責任を認めさせて公害対策強化の転機となった。
ひっかけポイント
制度の順序(1967年基本法→1971年環境庁→1993年環境基本法→2001年環境省)の入れ替えが定番。四大公害訴訟=原告全勝も頻出知識。
選択肢の確認
①「公害対策基本法(1967年)の制定後、1971年に環境庁が設置され、1993年には公害対策基本法に代わって環境基本法が制定された」
✅ 正しい。
正解。公害対策基本法1967年→環境庁設置1971年→環境基本法1993年という順序であり、制度史として正しい。
②「環境庁は、公害対策基本法が制定されるよりも前に設置されていた」
❌ 誤り。
環境庁の設置(1971年)は公害対策基本法の制定(1967年)より後である。順序を逆にしている。
③「典型7公害とは、大気汚染と水質汚濁の2つのみを指す」
❌ 誤り。
典型7公害は大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動・地盤沈下・悪臭の7種類であり、2つのみではない。
④「四大公害訴訟は、いずれも被害者側(原告)の敗訴に終わった」
❌ 誤り。
四大公害訴訟はいずれも原告(被害者側)が勝訴し、企業の責任が認められた。敗訴という記述は正反対である。
覚えるポイント
- 公害対策基本法1967年、経済調和条項は1970年削除
- 環境庁1971年→環境省2001年、環境基本法1993年
- 典型7公害は7種類、四大公害訴訟は原告側勝訴
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。