KZ-R7TB-05|公共・政治経済 対策問題
図は日本の地方公共団体が受け付けた公害に関する苦情件数の推移(1966〜2010年度)を、典型7公害とそれ以外に分けて示す。図の読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 2
正解
1966年度から1970年度にかけて典型7公害の苦情件数は大きく増加しており、高度経済成長期に公害問題が深刻化したことがうかがえる
この問題のポイント
公害苦情件数の積み上げグラフから、時期ごとの増減と内訳の変化を読み取る問題。高度経済成長期の急増が最大の特徴。
解説
図をみると、典型7公害の苦情件数は1966年度の2.0万件から1970年度の5.9万件へと急増している。高度経済成長の末期、重化学工業化の進展とともに大気汚染や水質汚濁が全国で深刻化し、住民の苦情が殺到した時期である。四大公害訴訟が提起されたのもこのころで、1967年の公害対策基本法制定、1971年の環境庁設置という制度的対応につながった。
その後、典型7公害の苦情は5万件前後で増減を繰り返しており、「一貫して増加」ではない。
一方、廃棄物投棄などの典型7公害以外の苦情は0.1万件から2.5万件へと長期的に増加傾向を示し、公害問題の中身が産業型から都市・生活型へ広がったことがわかる。2010年度の合計(約8万件)は1966年度(約2.1万件)を大きく上回る。
ひっかけポイント
「一貫して増加(減少)」型の選択肢は、途中の増減の折り返しを見落とさせる引っかけ。積み上げグラフでは内訳と合計を区別して読む。
選択肢の確認
①「典型7公害の苦情件数は、1970年度以降一貫して増加している」
❌ 誤り。
典型7公害の苦情は1970年度以降5万件前後で増減を繰り返しており、一貫して増加ではない。
②「1966年度から1970年度にかけて典型7公害の苦情件数は大きく増加しており、高度経済成長期に公害問題が深刻化したことがうかがえる」
✅ 正しい。
正解。典型7公害の苦情は1966年度2.0万件から1970年度5.9万件へ急増しており、高度経済成長期の公害の深刻化を示す。
③「典型7公害以外の苦情件数は、1966年度から2010年度まで減少し続けている」
❌ 誤り。
典型7公害以外の苦情は0.1万件から2.5万件へと長期的に増加傾向であり、減少し続けたという読みは逆である。
④「2010年度の苦情件数の合計は、1966年度よりも少ない」
❌ 誤り。
2010年度の合計は約8万件で、1966年度の約2.1万件を大きく上回る。少ないという読みは誤り。
覚えるポイント
- 高度経済成長期に公害苦情が急増
- 公害対策基本法1967年、環境庁1971年、環境基本法1993年
- 廃棄物投棄など生活型の苦情は長期的に増加
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。