KZ-R6TB-07|公共・政治経済 対策問題
図アと図イは、1980年代のアメリカの歳入と歳出の推移の候補として示されたものである。当時のアメリカの財政状況を踏まえた読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 1
正解
図イでは期間を通じて歳出が歳入を上回っており、財政赤字が続いた1980年代のアメリカの財政収支を正しく表すのは図イと考えられる
この問題のポイント
歳入と歳出の棒グラフの上下関係から財政赤字か黒字かを判定し、1980年代のアメリカの実態と照合する問題。
解説
財政収支は歳入と歳出の差で決まる。歳出が歳入を上回れば財政赤字であり、不足分は国債の発行などで賄われる。
図イでは、どの年度をみても歳出の棒が歳入の棒を上回っており、しかも年を追うごとに両者の水準が切り上がっている。これは、レーガン政権の下で大型減税と軍事支出の拡大が進み、財政赤字が拡大し続けた1980年代のアメリカの姿と一致する。
一方の図アは歳入が歳出を上回る形であり、当時の実態とは合わない。
なお図の注記にあるとおり、歳入には国債発行による収入が含まれず、歳出には国債の償還費が含まれない。この形で歳出超過が続いているということは、借入れに頼らない収入だけでは支出を賄えなかったことを意味する。
この財政赤字は、同時期の経常収支の赤字とあわせて「双子の赤字」と呼ばれ、1980年代のアメリカ経済を象徴する問題となった。
ひっかけポイント
グラフの読み(どちらの棒が上か)と、背景知識(1980年代のアメリカ=財政赤字)の両方を組み合わせて判定させる構図が典型。
選択肢の確認
①「図イでは期間を通じて歳出が歳入を上回っており、財政赤字が続いた1980年代のアメリカの財政収支を正しく表すのは図イと考えられる」
✅ 正しい。
正解。図イは全期間で歳出が歳入を上回っており、財政赤字が続いた1980年代のアメリカの実態と一致する。
②「図イでは、歳入が歳出を常に上回っている」
❌ 誤り。
図イでは歳出の棒が歳入の棒を上回っており、歳入が常に上回るという読みは逆である。
③「1980年代のアメリカでは財政黒字が続いたため、歳入が歳出を上回る図が正しい」
❌ 誤り。
1980年代のアメリカは減税と軍事支出拡大で財政赤字が続いており、黒字が続いたという前提が誤り。
④「図アと図イのいずれでも、歳入と歳出は常にほぼ等しい」
❌ 誤り。
図イでは歳入と歳出の差が年々開いており、常にほぼ等しいという読みは図と矛盾する。
覚えるポイント
- 歳出が歳入を上回る状態が財政赤字
- 1980年代のアメリカは財政赤字が拡大
- 減税と軍事支出拡大がレーガン政権期の赤字の背景
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。