KZ-R8H-03|公共・政治経済 対策問題
図は日本の投資部門項目別の株式保有比率の推移(1980〜2023年度)を示す。図の読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 1
正解
1980年代に2割程度あったアの保有比率は長期的に低下し、イの保有比率は1990年代以降上昇して2023年度には3割程度に達している
この問題のポイント
株式保有構造の長期変化を示すグラフから、低下する系列と上昇する系列という対照的な動きを読み取る問題。
解説
この図は、日本の株式を「誰が持っているか」の構成比の変化を示している。
1980年代に2割前後を占めていたアの系列は、1990年代後半から急速に比率を下げ、2000年代以降は5%前後の低い水準にとどまる。これは銀行による保有で、バブル崩壊後の不良債権処理や会計制度の変化の中で、企業と銀行が互いに株を持ち合う株式持合いが解消に向かったことを反映している。
対照的にイの系列は、1990年ごろの5%前後から上昇を続け、2023年度には3割程度と最大級の保有主体になった。これは外国法人・外国人であり、金融の自由化と市場の国際化で海外投資家の存在感が高まったことを示す。
2本の線が交差するように入れ替わる構図が、この図の核心である。
ひっかけポイント
「どの系列も上昇」「1980年度から外国人が最大」のような、変化の向きや起点を入れ替えた選択肢に注意。低下と上昇の交差を正確に読む。
選択肢の確認
①「1980年代に2割程度あったアの保有比率は長期的に低下し、イの保有比率は1990年代以降上昇して2023年度には3割程度に達している」
✅ 正しい。
正解。アは1980年代の2割前後から5%前後まで低下した銀行、イは1990年代以降上昇して2023年度に3割程度に達した外国法人・外国人であり、図の動きと一致する。
②「アとイの保有比率は、期間を通じてともに一貫して上昇している」
❌ 誤り。
アの系列は1990年代後半以降大きく低下しており、「ともに一貫して上昇」は図と矛盾する。
③「個人・その他の保有比率は2023年度に全体の過半を占めている」
❌ 誤り。
個人・その他を含めどの項目も過半(50%超)には達していない。縦軸の目盛は35%までである。
④「イの保有比率は1980年度の時点で全項目の中で最も高かった」
❌ 誤り。
イは1980年度時点で5%前後の低い水準であり、最も高かったという読みは誤り。高かったのはアや事業法人等である。
覚えるポイント
- 銀行の保有比率はバブル崩壊後に大きく低下
- 外国法人・外国人の保有比率は1990年代以降上昇し約3割に
- 背景は株式持合いの解消と金融の自由化・国際化
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。