KZ-R7HB-05|公共・政治経済 対策問題
図は日本の輸出総額に占めるアメリカ・中国・アジアNIES・ASEANへの輸出割合の推移(1980〜2022年)を示し、アはそのいずれかである。図の読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 2
正解
アの系列は1990年ごろまで5%前後の低い水準だったが2000年代に急上昇して2割前後に達しており、2001年にWTOに加盟した中国と考えられる
この問題のポイント
輸出相手の構成比の推移から系列がどの国・地域かを推定する問題。急上昇の始まる時期と背景知識の対応付けが決め手。
解説
図でアの系列は、1980年から1990年ごろまで5%前後の低い水準にとどまり、1990年代から上向き、2000年代に急上昇して2010年代には2割前後と、アメリカと並ぶ最大級の輸出先になっている。
この推移に合うのは中国である。1978年からの改革開放政策で市場経済化を進めた中国は、2001年にWTO(世界貿易機関)に加盟して世界経済への統合を加速させ、「世界の工場」として日本からの部品・素材・生産設備の輸出を急増させた。
一方、1980年代半ばに4割近い割合を占めていた系列はアメリカであり、その後は割合を下げている。アジアNIESは1980年代から既に1割を超える水準へ上昇していた系列で、1990年ごろまでほぼ横ばいの低水準だったアとは推移が異なる。
輸出先がアメリカ一極からアジアへ多元化していく過程が、この図の大きな構図である。
ひっかけポイント
中国とアジアNIESの取り違えが出題の狙い。急上昇の起点が2000年代(WTO加盟後)ならば中国、1980年代からの上昇ならばNIESと判断する。
選択肢の確認
①「1980年代半ばの時点で、図中で最も輸出割合が高いのはアの系列である」
❌ 誤り。
1980年代半ばに最も高いのはアメリカの系列であり、アは低い水準にあった。
②「アの系列は1990年ごろまで5%前後の低い水準だったが2000年代に急上昇して2割前後に達しており、2001年にWTOに加盟した中国と考えられる」
✅ 正しい。
正解。アは1990年ごろまで5%前後の低水準から2000年代に急上昇して2割前後に達しており、2001年のWTO加盟を境に貿易が急拡大した中国の型である。
③「アの系列は1980年代半ばに輸出割合が4割近くに達しており、アメリカと考えられる」
❌ 誤り。
1980年代半ばに4割近くを占めた系列はアメリカだが、アは同時期に5%前後であり当てはまらない。
④「アの系列は、期間を通じて低下し続けている」
❌ 誤り。
アは2000年代以降急上昇しており、低下し続けたという読みは図と正反対である。
覚えるポイント
- 中国のWTO加盟は2001年、以後対中輸出が急増
- 1980年代半ばの最大の輸出先はアメリカ
- 輸出構成はアメリカ中心からアジア中心へ変化
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。