KZ-R6TB-08|公共・政治経済 対策問題
図が題材とする1980年代のアメリカ経済に関する知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 4
正解
1980年代のアメリカでは、レーガン政権の減税や軍事支出の拡大などを背景に、財政赤字と経常収支の赤字が併存する双子の赤字が問題となった
この問題のポイント
双子の赤字の定義と、その背景となったレーガン政権の政策、プラザ合意の方向性を問う。
解説
双子の赤字とは、財政赤字と経常収支(貿易)赤字という2つの赤字が同時に拡大した状態を指す言葉であり、1980年代のアメリカを象徴する。中央政府と地方政府の赤字の並存のことではない。
レーガン政権は、「小さな政府」を掲げて大型減税と規制緩和を進める一方、冷戦下で軍事支出を拡大した。減税で歳入が減り、軍事費で歳出が膨らんだ結果、財政赤字が急拡大した。増税と規制強化による大きな政府という記述は正反対である。
同時に、インフレ抑制のための高金利がドル高を招き、アメリカ製品の輸出競争力が落ちて貿易赤字も拡大した。この2つが双子の赤字である。
1985年、先進5か国はプラザ合意でドル高の是正(ドル安への誘導)に合意し、これを境に円高・ドル安が急速に進んだ。ドル安を是正してドル高に導くという記述は、向きが逆である。
ひっかけポイント
双子の赤字の中身(財政+経常収支)と、プラザ合意の向き(ドル高是正)の2点が定番の引っかけどころ。
選択肢の確認
①「双子の赤字とは、中央政府と地方政府の財政赤字が並存することをいう」
❌ 誤り。
双子の赤字は財政赤字と経常収支(貿易)赤字の併存を指す。中央と地方の赤字の並存ではない。
②「1985年のプラザ合意は、ドル安を是正してドル高へ誘導することを目的とした」
❌ 誤り。
プラザ合意はドル高を是正する(ドル安へ導く)合意であり、ドル高へ誘導という記述は向きが逆である。
③「レーガン政権は、大幅な増税と政府規制の強化によって大きな政府を目指した」
❌ 誤り。
レーガン政権は減税と規制緩和による小さな政府路線をとった。増税と規制強化という記述は正反対である。
④「1980年代のアメリカでは、レーガン政権の減税や軍事支出の拡大などを背景に、財政赤字と経常収支の赤字が併存する双子の赤字が問題となった」
✅ 正しい。
正解。レーガン政権の減税と軍事支出拡大を背景に、財政赤字と経常収支赤字が併存する双子の赤字が1980年代のアメリカで問題となった。
覚えるポイント
- 双子の赤字=財政赤字+経常収支赤字
- レーガン政権は減税+軍事支出拡大
- プラザ合意(1985年)はドル高是正の協調
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。