KZ-R6TB-12|公共・政治経済 対策問題
表は2019年末の日本の資産・負債の状況を示す。国富の考え方を踏まえた表の読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 1
正解
金融資産8,053兆円から負債7,686兆円を差し引いた額に非金融資産3,323兆円を加えるとほぼ正味資産3,689兆円となり、これが国富にあたる
この問題のポイント
国富の定義(非金融資産+対外純資産)を、表の数値の計算で確かめる問題。金融資産を単純に足してはいけない理由が核心。
解説
国富とは、ある時点で一国に蓄積された富の総量である。
ここで注意すべきは、国内の金融資産をそのまま合計してはならないことである。誰かの預金や貸付けは、その相手(債務者)にとっては同額の負債であり、国内どうしでは資産と負債が打ち消し合う。相殺されずに残るのは、海外との関係で生じる対外純資産の部分だけである。
そこで国富は、土地や建物・機械などの非金融資産に、金融資産から負債を差し引いた純額を加えたものとして定義される。表の数値で確かめると、金融資産8,053兆円−負債7,686兆円=367兆円、これに非金融資産3,323兆円を加えるとほぼ正味資産3,689兆円に一致する(端数は四捨五入による)。
したがって国富にあたるのは正味資産であり、金融資産を含んだままの総資産11,375兆円ではない。また表では金融資産が非金融資産を大きく上回り、総資産は負債を上回っている。
ひっかけポイント
国富=総資産とする誤りが最頻出。国内の金融資産・負債は相殺され、残るのは対外純資産だけという理屈を理解しておく。
選択肢の確認
①「金融資産8,053兆円から負債7,686兆円を差し引いた額に非金融資産3,323兆円を加えるとほぼ正味資産3,689兆円となり、これが国富にあたる」
✅ 正しい。
正解。金融資産8,053兆円−負債7,686兆円=367兆円に非金融資産3,323兆円を加えるとほぼ正味資産3,689兆円となり、これが国富である。
②「国富にあたるのは、表中の総資産11,375兆円である」
❌ 誤り。
総資産には国内で相殺されるべき金融資産が含まれており、国富にあたるのは正味資産である。
③「表では、非金融資産の額が金融資産の額を上回っている」
❌ 誤り。
非金融資産3,323兆円は金融資産8,053兆円を大きく下回っている。
④「表では、負債の額が総資産の額を上回っている」
❌ 誤り。
負債7,686兆円は総資産11,375兆円を下回っており、上回るという読みは誤り。
覚えるポイント
- 国富=非金融資産+(金融資産−負債)=正味資産
- 国内の金融資産と負債は互いに打ち消し合う
- 表の国富は正味資産3,689兆円
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。