KZ-R6TB-13|公共・政治経済 対策問題
表が扱う国富とGDPの関係に関する知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 4
正解
国富はある時点における富の蓄積を示すストックの指標であり、一定期間の経済活動の成果を示すGDPのようなフローの指標と区別される
この問題のポイント
ストックとフローの区別と、GDPとGNIの範囲の違いという国民経済計算の基本を問う。
解説
経済の指標は、ある時点の蓄積量を測るストックと、一定期間の流れの量を測るフローに大別される。
国富は、ある時点(表では2019年末)に一国へ蓄積された資産の総量を示すストックの代表例である。これに対しGDP(国内総生産)は、1年間など一定期間に国内で新たに生み出された付加価値の合計であり、フローの代表例である。両者の対応を逆にした記述は誤りである。
フローの蓄積がストックを形づくる関係にあり、毎年の投資(フロー)が積み重なって工場や住宅などの資産(ストック)が増えていく。
また国富の内訳のうち非金融資産には、工場・住宅などの生産資産だけでなく、土地や鉱物資源などの非生産資産も含まれる。
なお、GDPは国内という場所を基準とする指標であり、海外で活動する自国民の生産は含まない。国民を基準として海外からの所得を含めるのは**GNI(国民総所得)**である。
ひっかけポイント
ストックとフローの入れ替えと、GDP(国内基準)とGNI(国民基準)の範囲の混同が定番の引っかけ。
選択肢の確認
①「国富はフローの指標であり、GDPはストックの指標である」
❌ 誤り。
対応が逆である。国富がストック、GDPがフローである。
②「国富には、土地などの非生産資産は含まれない」
❌ 誤り。
国富の非金融資産には土地や鉱物資源などの非生産資産も含まれる。
③「GDPは、海外で生産活動を行う自国民の生産額も含めた指標である」
❌ 誤り。
海外で活動する自国民の生産を含むのはGNI(GNP)である。GDPは国内領土を基準とする。
④「国富はある時点における富の蓄積を示すストックの指標であり、一定期間の経済活動の成果を示すGDPのようなフローの指標と区別される」
✅ 正しい。
正解。国富はある時点の蓄積を示すストック、GDPは一定期間の付加価値の合計を示すフローであり、両者は区別される。
覚えるポイント
- 国富はストック、GDPはフロー
- 国富の非金融資産には土地など非生産資産も含む
- 国内基準がGDP、国民基準がGNI
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。