KZ-R7TB-07|公共・政治経済 対策問題
図は少年による刑法犯検挙人数の推移(年齢層別人口比、1970〜2022年)を示す。図の読み取りとして最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 4
正解
検挙人数の人口比は1980年代前半に高い山を示した後、2000年代半ば以降大きく低下し、近年は図の期間の中でも低い水準にある
この問題のポイント
少年非行の長期推移をピークの時期と近年の水準で捉える問題。「少年犯罪は増えている」という思い込みをデータで検証できるかが問われる。
解説
図は、各年齢層の少年10万人当たりの刑法犯検挙人数(人口比)の推移を示している。人口比でみることで、少年人口そのものの増減の影響を除いて比較できる。
折れ線をたどると、人口比は1980年代前半に図の期間で最も高い山を作っている。校内暴力などが社会問題となった時期である。その後は増減を繰り返しつつ、2000年代半ば以降は急速に低下し、近年は期間を通じて最も低い水準にある。
つまり「少年犯罪が近年増え続けている」という印象は、このデータからは支持されない。会話文で生徒が意外だと述べているのはこの点であり、体感と統計のずれを検証する姿勢が、資料読解の重要な出発点になる。
なお、年齢層別の線の高さは時期によって入れ替わりがあり、特定の年齢層が常に最上位にあるわけではない。
ひっかけポイント
厳罰化の議論から「検挙人数も増加中」と思わせる構図。ピークは1980年代前半、近年は最低水準という基本の形を押さえる。
選択肢の確認
①「検挙人数の人口比は、2000年以降一貫して上昇し続けている」
❌ 誤り。
2000年代半ば以降の人口比は大きく低下しており、上昇し続けたという読みは図と正反対である。
②「検挙人数の人口比が最も高かったのは、2020年前後である」
❌ 誤り。
人口比のピークは1980年代前半であり、2020年前後はむしろ最低水準にある。
③「期間を通じて、18歳・19歳の人口比が3つの年齢層の中で常に最も高い」
❌ 誤り。
年齢層別の線の高さは時期によって入れ替わっており、18歳・19歳が常に最高というわけではない。
④「検挙人数の人口比は1980年代前半に高い山を示した後、2000年代半ば以降大きく低下し、近年は図の期間の中でも低い水準にある」
✅ 正しい。
正解。人口比は1980年代前半に期間中最高の山を示し、2000年代半ば以降は大幅に低下して、近年は最低水準にある。
覚えるポイント
- 少年刑法犯の人口比のピークは1980年代前半
- 2000年代半ば以降は大幅に低下
- 人口比でみると少年人口の増減の影響を除ける
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。