PE2-A05公共・政治経済 対策問題

政治・経済A 現代日本の政治(1) 民主政治の基本原理

法の支配の確立に関わる歴史についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

17世紀イギリスの裁判官コークは、『国王といえども神と法の下にある』というブラクトンの言葉を引いて、国王も法に従うべきだと主張した

この問題のポイント

法の支配の歴史的展開を問う問題。「マグナ・カルタ→コーク」というイギリスの伝統と、権力を法で縛るという原理の内容がわかれば解ける。

解説

法の支配は、イギリスの歴史の中で確立された原理である。
出発点は1215年マグナ・カルタ(大憲章)である。失政を重ねた国王ジョンに対し、貴族たちは、同意のない課税の禁止や法によらない逮捕・拘禁の禁止を認めさせた。国王の権力に法の制限を加えた最初の文書として、立憲主義の起源とされる。
17世紀、王権神授説を掲げるジェームズ1世が裁判への介入を図ると、コモン・ロー裁判所の裁判官
コーク(クック)は、13世紀の法律家ブラクトン
の「国王といえども神と法の下にある」という言葉を引いて対抗し、国王も法に拘束されると主張した。この伝統は権利請願(1628年)や名誉革命後の権利章典(1689年)に受け継がれた。
法の支配は、権力を縛る法の内容が正義にかなうことを求める原理であり、形式さえ整っていればよいとする形式的法治主義とは異なる。

ひっかけポイント
コークは国王権力を「制限した」側であり、擁護したとする逆転に注意。マグナ・カルタは課税に貴族の同意を要求した文書で、自由な課税を認めたのではない。

選択肢の確認

①「マグナ・カルタ(1215年)は、国王が貴族の同意なしに自由に課税できることを認めた文書である」
誤り。
誤答理由: マグナ・カルタは貴族の同意のない課税を禁じるなど、国王の権力を制限した文書である。自由な課税を認めたのではない。

②「法の支配の考え方は、法律の形式さえ整っていれば内容を問わない原理として発達した」
誤り。
誤答理由: 法の支配は法の内容の正しさまで問う原理であり、形式さえ整えばよいとするのはかつてのドイツ流の法治主義である。

③「17世紀イギリスの裁判官コークは、『国王といえども神と法の下にある』というブラクトンの言葉を引いて、国王も法に従うべきだと主張した」
正しい。
正解。コークはブラクトンの「国王といえども神と法の下にある」という言葉を引いて、王権神授説を掲げる国王に法の支配を対置した。

④「コークは、王権神授説を支持して国王ジェームズ1世の絶対的権力を擁護した」
誤り。
誤答理由: コークは国王の権力を法で制限しようとした側であり、ジェームズ1世の絶対的権力を擁護したという説明は逆である。

覚えるポイント

  • マグナ・カルタ(1215年)=同意なき課税の禁止
  • コークがブラクトンの言葉で国王に対抗
  • 権利請願・権利章典へと法の支配の伝統が継承

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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