PE2-A07|公共・政治経済 対策問題
人権保障の歴史に関する文書についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
1789年のフランス人権宣言は、権利の保障が確保されず権力分立が定められていない社会は憲法をもたない、と宣言した
この問題のポイント
人権関係文書の内容と年代順を問う問題。「1215マグナ・カルタ→1689権利章典→1776独立宣言→1789人権宣言」という流れで解ける。
解説
人権保障の歴史は、重要文書の系譜として整理できる。
- マグナ・カルタ(1215年・イギリス):国王の課税権などを制限。人権というより貴族の特権の確認だが、権力制限の出発点
- 権利章典(1689年・イギリス):名誉革命の成果。議会の同意のない課税・立法の禁止などを定め、立憲君主制を確立
- アメリカ独立宣言(1776年):ロックの思想を受け、生命・自由・幸福の追求を天賦の権利とし、政府がこれを侵せば変更できると宣言
- フランス人権宣言(1789年):自由・平等、国民主権、所有権の不可侵などを掲げ、16条で「権利の保障が確保されず、権力分立が定められていないすべての社会は、憲法をもたない」と述べて立憲主義を定式化した
これらの18世紀の宣言が保障したのは主に自由権であり、20世紀のワイマール憲法に至って社会権が加わる、という発展段階もあわせて覚えたい。
ひっかけポイント
権利章典は名誉革命(イギリス)の成果で、フランス革命と結び付ける誤りが定番。独立宣言(1776年)が人権宣言(1789年)より先という前後関係も頻出である。
選択肢の確認
①「1789年のフランス人権宣言は、権利の保障が確保されず権力分立が定められていない社会は憲法をもたない、と宣言した」
✅ 正しい。
正解。フランス人権宣言16条は、権利の保障と権力分立を備えない社会は憲法をもたないと述べ、立憲主義の古典的定式となった。
②「マグナ・カルタは、20世紀に入ってから制定された文書である」
❌ 誤り。
誤答理由: マグナ・カルタは1215年、中世イギリスの文書である。20世紀の制定とする説明は700年ずれている。
③「アメリカ独立宣言は、フランス人権宣言よりも後に発表された」
❌ 誤り。
誤答理由: アメリカ独立宣言は1776年、フランス人権宣言は1789年であり、独立宣言の方が先である。
④「権利章典(1689年)は、フランス革命の成果として制定された」
❌ 誤り。
誤答理由: 権利章典(1689年)はイギリス名誉革命の成果であり、フランス革命(1789年〜)より100年前の文書である。
覚えるポイント
- 1215マグナ・カルタ→1689権利章典→1776独立宣言→1789人権宣言
- 人権宣言16条=権利保障と権力分立が憲法の条件
- 18世紀は自由権中心、社会権は20世紀から
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。