PE2-B08|公共・政治経済 対策問題
人身の自由についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
何人も、現行犯の場合を除き、裁判官の発する令状がなければ逮捕されない
この問題のポイント
人身の自由の保障を問う問題。「令状主義と現行犯の例外」「自白偏重の排除」という刑事手続の原則がわかれば解ける。
解説
戦前の日本では、不当な逮捕・拷問・自白の強要による人権侵害が横行した。その反省から、日本国憲法は人身(身体)の自由について、諸外国の憲法と比べても異例なほど詳細な規定を置いている。
中心は法定手続の保障(31条)である。何人も法律の定める手続によらなければ、生命・自由を奪われ、刑罰を科されない。あわせて、実行のときに適法だった行為を後から処罰できないこと(遡及処罰の禁止)や一事不再理も定められている。
逮捕については令状主義(33条)がとられ、裁判官の発する令状がなければ逮捕されない。ただし現行犯の場合は、犯罪が明白で誤認のおそれが少ないため例外とされる。捜索・押収にも原則として令状が必要である(35条)。
取調べに関しては、拷問は絶対に禁止され(36条)、強制・拷問・脅迫による自白は証拠にできない。さらに、本人の自白だけを証拠として有罪にすることはできず(38条)、補強する証拠が必要である。黙秘権も保障されている。
ひっかけポイント
令状主義の例外が現行犯である点を「例外なし」とする選択肢、自白のみでの有罪を認める選択肢が定番。いずれも自白偏重による冤罪防止という趣旨から判断できる。
選択肢の確認
①「拷問によって得られた自白も、裁判の証拠として用いることができる」
❌ 誤り。
誤答理由: 拷問による自白は任意性を欠く自白として38条2項により証拠とすることができない。そもそも拷問は36条で絶対に禁止されている。
②「令状主義には、いかなる場合にも例外は認められていない」
❌ 誤り。
誤答理由: 令状主義には現行犯逮捕という明文の例外がある(33条)。例外が一切ないという記述は条文に反する。
③「何人も、現行犯の場合を除き、裁判官の発する令状がなければ逮捕されない」
✅ 正しい。
正解。憲法33条は、現行犯逮捕の場合を除き、裁判官の発する令状によらなければ逮捕されないと定める(令状主義)。
④「本人の自白さえあれば、それだけを証拠として有罪とすることができる」
❌ 誤り。
誤答理由: 憲法38条3項により、本人の自白が唯一の証拠である場合には有罪とされない(補強証拠の法則)。
覚えるポイント
- 令状主義(33条)=裁判官の令状、現行犯は例外
- 拷問の絶対的禁止、強要された自白は証拠にならず
- 自白のみでは有罪にできない(38条)・黙秘権の保障
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。