PE-A2-02公共・政治経済 対策問題

政治・経済A 現代日本の政治(2) 日本国憲法と基本的人権

経済の自由に関する判例の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

最高裁は1975年、薬局の開設に距離制限を設けた薬事法の規定を、職業選択の自由に反し違憲と判断した

この問題のポイント

薬事法距離制限違憲判決を問う問題。「1975年・職業選択の自由(22条)・法令違憲」の対応と、二重の基準の考え方がわかれば解ける。

解説

日本国憲法22条は職業選択の自由を、29条は財産権を保障する。これら経済の自由は、社会全体の利益との調整が必要なため、公共の福祉による規制を受けることが明文で示されている。
かつての薬事法は、新しい薬局の開設に既存薬局からの距離制限を設けていた。最高裁は1975年、競争の激化が不良医薬品の供給につながるという立法目的と手段の関連性は認められないとして、この規定を職業選択の自由に反し違憲と判断した。数少ない法令違憲判決の代表例である。
あわせて重要なのが二重の基準の考え方である。表現の自由など精神の自由は民主政治の基盤であるため、その規制は厳格な基準で審査し、経済の自由の規制は政策的判断を尊重して比較的緩やかに審査する、という枠組みで、精神の自由の規制の方が厳しく審査される。
財産権も「公共の福祉に適合するやうに」法律で内容を定めるとされ、絶対無制約ではない。

ひっかけポイント
薬事法判決は「違憲」であり、合憲とする逆転選択肢に注意。二重の基準は「精神の自由の規制ほど厳格審査」であり、経済の自由と入れ替えると誤りになる。

選択肢の確認

①「最高裁は1975年、薬局の開設に距離制限を設けた薬事法の規定を、職業選択の自由に反し違憲と判断した」
正しい。
正解。最高裁は1975年、薬局開設の距離制限を立法目的との合理的関連性を欠くとして、職業選択の自由(22条)に反し違憲と判断した。代表的な法令違憲判決である。

②「薬事法距離制限訴訟で、最高裁は距離制限の規定を合憲と判断した」
誤り。
誤答理由: 薬事法距離制限訴訟の結論は違憲であり、合憲とするのは結論の逆転である。距離制限規定はこの判決により削除された。

③「判例は、経済活動の自由の規制を精神の自由の規制よりも厳格な基準で審査すべきだとしている」
誤り。
誤答理由: 二重の基準の考え方では、厳格な審査が求められるのは精神の自由の規制であり、経済の自由の規制は政策判断を尊重して緩やかに審査される。

④「財産権は、公共の福祉による制限を一切受けない絶対的な権利である」
誤り。
誤答理由: 財産権(29条)は公共の福祉に適合するように法律で内容を定めるとされており、公共の福祉による制限を受ける権利である。

覚えるポイント

  • 薬事法距離制限は1975年に法令違憲(職業選択の自由)
  • 経済の自由は公共の福祉による規制を明文で予定
  • 二重の基準=精神の自由の規制は厳格に審査

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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