PE2-B12|公共・政治経済 対策問題
法の下の平等をめぐる判例についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
最高裁は1973年、尊属殺人の法定刑を著しく重くした刑法の規定を、法の下の平等に反し違憲と判断した
この問題のポイント
平等権の判例を問う問題。「尊属殺重罰規定違憲(1973年)=初の法令違憲」「婚外子相続差別違憲(2013年)」という2大判例の内容と現在の法状況で解ける。
解説
憲法14条は法の下の平等を定め、人種・信条・性別・社会的身分・門地による差別を禁じる。この規定をめぐる代表的な違憲判断が2つある。
尊属殺重罰規定違憲判決(1973年)は、自己や配偶者の父母・祖父母など尊属を殺した場合の刑を死刑または無期懲役に限っていた刑法200条について、普通殺人に比べて刑が著しく重すぎるとして違憲とした。最高裁史上初の法令違憲判決である。同条は長く適用されないまま残っていたが、1995年の刑法改正で削除され、現在は存在しない。
婚外子相続分差別違憲決定(2013年)は、嫡出でない子(婚外子)の法定相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定を、出生による差別として違憲とした。この決定を受けて民法は改正され、相続分は同等となった。
また男女雇用機会均等法(1985年制定)は、募集・採用・配置・昇進などにおける性別による差別を禁止しており、容認ではない。
ひっかけポイント
違憲とされた規定がその後どうなったか(尊属殺規定は1995年削除、婚外子規定は改正済み)まで問われる。「現在も有効・現存」とする選択肢は法改正の知識で消す。
選択肢の確認
①「尊属殺人の重罰規定は、現在も刑法に残されている」
❌ 誤り。
誤答理由: 尊属殺重罰規定は違憲判決後は適用されず、1995年の刑法改正で削除された。現在も残っているという記述は誤り。
②「嫡出でない子の相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定は、現在も有効である」
❌ 誤り。
誤答理由: 非嫡出子相続分規定は2013年に最高裁が違憲と決定し、同年の民法改正で相続分は同等とされた。現在も有効ではない。
③「男女雇用機会均等法は、募集・採用における性別による差別を容認している」
❌ 誤り。
誤答理由: 男女雇用機会均等法は募集・採用・配置・昇進などにおける性別を理由とする差別を禁止しており、容認する法律ではない。
④「最高裁は1973年、尊属殺人の法定刑を著しく重くした刑法の規定を、法の下の平等に反し違憲と判断した」
✅ 正しい。
正解。尊属殺重罰規定違憲判決(1973年)は、普通殺人に比べ著しく重い法定刑を14条の法の下の平等に反するとした、最高裁初の法令違憲判決である。
覚えるポイント
- 尊属殺重罰規定違憲(1973年)=初の法令違憲、95年削除
- 婚外子相続分差別は2013年違憲決定→民法改正で同等に
- 均等法は募集・採用などの性差別を禁止
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。