PE6-057|公共・政治経済 対策問題
日本の高度経済成長を支えた要因として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
高い貯蓄率を背景とする活発な設備投資、良質で豊富な労働力、安価な原油や固定為替相場などの好条件があった
この問題のポイント
高度成長の国内的・国際的要因を問う問題。投資・労働力・技術導入という国内要因と、安い原油・360円レートという国際環境の両面で整理する。
解説
高度経済成長を支えた要因は、国内と国際環境の両面から整理できる。
国内要因としては、
- 家計の高い貯蓄率が銀行を通じて企業の設備投資に回った(投資が投資を呼ぶ)
- 農村からの人口移動による良質で豊富な労働力
- 欧米からの積極的な技術導入と改良
- 政府の産業政策や社会資本整備
国際的要因としては、 - 中東からの安価な原油(エネルギー革命で石炭から石油へ転換)
- 1ドル=360円の固定為替相場が輸出に有利に働いたこと
- 自由貿易体制(IMF・GATT体制)の下で世界貿易が拡大したこと
がある。これらの条件のうち安価な原油と固定相場は、1970年代初めのニクソン・ショックと石油危機で相次いで失われ、高度成長は終焉した。
ひっかけポイント
日本は資源を輸入に依存しており「国内資源が豊富」は明白な誤り。技術は導入・改良型であって「導入拒否」ではない点も定番のひっかけ。
選択肢の確認
①「高い貯蓄率を背景とする活発な設備投資、良質で豊富な労働力、安価な原油や固定為替相場などの好条件があった」
✅ 正しい。
正解。高い貯蓄率に支えられた設備投資、豊富で良質な労働力、技術導入に加え、安価な原油と1ドル360円の固定相場という国際環境が高度成長を支えた。
②「石油や鉄鉱石などの国内資源が豊富だったため輸入が不要だった」
❌ 誤り。
日本は石油・鉄鉱石などの資源をほぼ輸入に依存しており、国内資源が豊富だったという記述は誤りである。
③「軍需産業への支出が政府予算の大半を占めたことが成長を牽引した」
❌ 誤り。
戦後日本の防衛費は対GNP比1%程度と低く、軍需主導の成長ではない。
④「外国からの技術導入を拒否し、独自技術のみで成長した」
❌ 誤り。
日本は欧米からの技術導入とその改良で生産性を高めたのであり、導入拒否は事実と逆である。
覚えるポイント
- 国内要因は高貯蓄率・設備投資・豊富な労働力・技術導入
- 国際要因は安価な原油と1ドル360円の固定相場
- 好条件の消滅(石油危機など)が高度成長を終わらせた
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。