PE7-008|公共・政治経済 対策問題
安全保障理事会が拒否権の行使で機能しない場合への対応として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
「平和のための結集」決議に基づき、緊急特別総会が集団的措置を加盟国に勧告できる
この問題のポイント
拒否権による安保理機能不全を補う「平和のための結集」決議の仕組みと、総会の権限の限界(勧告どまり)を問う問題。
解説
冷戦下の1950年、朝鮮戦争に際してソ連の拒否権行使で安保理が機能しなかったことを受け、国連総会は「平和のための結集」決議を採択した。
これは、安保理が拒否権のために責任を果たせない場合、緊急特別総会(24時間以内に招集可能)を開き、集団的措置(兵力の使用を含む)を加盟国に勧告できるとする仕組みである。
ただし、総会の権限はあくまで勧告にとどまり、安保理の決定のような法的拘束力はない。ロシアのウクライナ侵攻(2022年)に際しても、この仕組みにより緊急特別総会が開かれ、ロシア非難決議が採択された。
拒否権そのものは現在も存続しており、廃止には常任理事国すべての批准を含む憲章改正が必要なため、実現は困難とされる。
ひっかけポイント
総会の措置は「勧告」であって「義務づけ」ではない。拒否権が廃止されたとする記述、決議名を安保理の制度と混同させる記述に注意。
選択肢の確認
①「国連憲章の改正により、常任理事国の拒否権はすでに廃止されている」
❌ 誤り。
誤答理由: 拒否権は廃止されていない。廃止には常任理事国全ての批准を含む憲章改正が必要で、現実には実現していない。
②「総会が3分の2以上の多数で議決すれば、加盟国に軍事行動を法的に義務づけられる」
❌ 誤り。
誤答理由: 総会の権限は勧告にとどまり、軍事行動を法的に義務づけることはできない。拘束力ある決定は安保理のみが行える。
③「拒否権が行使された議題は、以後国連で審議することが禁止される」
❌ 誤り。
誤答理由: 拒否権行使後も審議は禁止されない。むしろ緊急特別総会を開いて審議を続けるのが平和のための結集決議の仕組みである。
④「「平和のための結集」決議に基づき、緊急特別総会が集団的措置を加盟国に勧告できる」
✅ 正しい。
正解。1950年の「平和のための結集」決議により、安保理が機能しない場合に緊急特別総会が集団的措置を勧告できる仕組みが作られた。
覚えるポイント
- 平和のための結集決議は1950年、朝鮮戦争が契機
- 緊急特別総会が集団的措置を勧告できる
- 総会は勧告のみで法的拘束力はない
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 文を分解して判定:組合せを一度に選ばず、人物と政策、地域と制度などを一組ずつ○×判定する。確実に誤る一組を含む選択肢から消す。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。