PE7-009|公共・政治経済 対策問題
集団安全保障の考え方の説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
対立する国も含めた包括的な体制を作り、侵略国に対して他の全参加国が共同で制裁を加える仕組みである
この問題のポイント
集団安全保障と勢力均衡方式の原理的な違いを問う問題。「敵も味方も同じ体制の中に入れる」点が判別の軸。
解説
第一次世界大戦以前の国際社会は、同盟によって軍事力の釣り合いを保つ勢力均衡方式で平和を維持しようとした。しかしこの方式は軍拡競争を招き、同盟網の連鎖によってかえって大戦を引き起こした。
その反省から生まれたのが集団安全保障である。対立する国家も含めてすべての国が一つの包括的な体制に参加し、戦争や侵略を違法として禁止したうえで、違反国には残りの全参加国が共同で制裁を加える。「侵略すれば全員を敵に回す」ことで侵略を抑止する仕組みであり、国際連盟と国際連合はこの原理に立脚している。
なお、特定の国と軍事同盟を結んで共同防衛する集団的自衛権の行使とは概念が異なる点に注意が必要である。
ひっかけポイント
集団安全保障(敵も含む包括体制)と勢力均衡・軍事同盟(敵を外に置く)の混同が最頻出。「集団安全保障」と「集団的自衛権」の用語の類似にも注意。
選択肢の確認
①「各国が軍備を完全に放棄することによって戦争を不可能にする仕組みである」
❌ 誤り。
誤答理由: 集団安全保障は軍備の放棄を前提とせず、違反国への共同制裁で侵略を抑止する仕組みである。全面軍縮論とは別物である。
②「攻撃を受けた同盟国を、同盟国以外は援助してはならないとする原則である」
❌ 誤り。
誤答理由: 集団安全保障はむしろ全参加国が共同で違反国に対処する仕組みであり、援助の禁止はその発想と正反対である。
③「対立する国も含めた包括的な体制を作り、侵略国に対して他の全参加国が共同で制裁を加える仕組みである」
✅ 正しい。
正解。集団安全保障は対立国も含む包括的体制を作り、違反国に全参加国が共同で制裁する仕組みで、国際連盟・国連の基本原理である。
④「仮想敵国を想定した軍事同盟を互いに結び、軍事力の均衡によって平和を保つ仕組みである」
❌ 誤り。
誤答理由: 仮想敵国を想定した軍事同盟と勢力均衡は、第一次世界大戦を招いた古い方式であり、集団安全保障はその反省から生まれた対概念である。
覚えるポイント
- 勢力均衡方式の破綻から集団安全保障へ
- 対立国も含む包括体制で違反国を共同制裁
- 国際連盟・国際連合の基本原理
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。