PE-C1-02|公共・政治経済 対策問題
国際連合の安全保障理事会についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
実質事項の決定には、常任理事国5か国すべてを含む9理事国以上の賛成が必要である
この問題のポイント
安保理の表決手続を問う問題。「15理事国中9か国以上、かつ常任理事国の同意(拒否権)」という大国一致の原則がわかれば解ける。
解説
安全保障理事会は、国際の平和と安全の維持に主要な責任を負う国連の機関である。常任理事国5か国(アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国)と、総会で選ばれる任期2年の非常任理事国10か国の計15か国で構成される。
表決手続は事項によって異なる。
- 手続事項:15か国中9か国以上の賛成で決定
- 実質事項:9か国以上の賛成に加え、常任理事国すべての同意が必要。常任理事国が1か国でも反対すれば決議は成立しない。これが拒否権であり、大国一致の原則と呼ばれる
ただし慣行として、常任理事国の棄権や欠席は拒否権の行使とはみなされず、決議の成立を妨げない。
安保理の決定は全加盟国を法的に拘束し、経済制裁や軍事的措置をとることができる。この点で、原則として勧告にとどまる総会の決議とは効力が異なる。冷戦期には米ソの拒否権の応酬で安保理はしばしば機能不全に陥った。
ひっかけポイント
常任理事国にドイツ・日本を混ぜる選択肢が定番(両国は常任理事国ではない)。棄権は拒否権行使とみなされない慣行、拘束力は総会ではなく安保理、の2点も頻出。
選択肢の確認
①「常任理事国は、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・日本の5か国である」
❌ 誤り。
誤答理由: 常任理事国はアメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国の5か国である。ドイツ・日本は常任理事国ではない。
②「安全保障理事会の決定よりも総会の決議が優先し、総会の決議は全加盟国を法的に拘束する」
❌ 誤り。
誤答理由: 加盟国を法的に拘束する決定を行えるのは安保理であり、総会の決議は原則として勧告にとどまる。効力の関係が逆である。
③「常任理事国が表決で棄権した場合、その決議は必ず否決されたものとみなされる」
❌ 誤り。
誤答理由: 慣行上、常任理事国の棄権は拒否権の行使とはみなされず、決議の成立を妨げない。「必ず否決」は誤りである。
④「実質事項の決定には、常任理事国5か国すべてを含む9理事国以上の賛成が必要である」
✅ 正しい。
正解。安保理の実質事項の決定は、15理事国のうち常任理事国5か国すべてを含む9理事国以上の賛成を要する。これが大国一致の原則である。
覚えるポイント
- 常任5(米英仏露中)+非常任10(任期2年)の15か国
- 実質事項は9か国以上+常任理事国の同意(拒否権)
- 安保理の決定は加盟国を法的に拘束、総会は勧告
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。