PE8-009|公共・政治経済 対策問題
日本的雇用慣行と呼ばれてきた仕組みの組合せとして正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
終身雇用・年功序列型賃金・企業別労働組合
この問題のポイント
日本的雇用慣行の3点セットを問う。組合の組織形態が「企業別」である点が欧米との対比で最重要。
解説
高度経済成長期に定着した日本の大企業の雇用の仕組みは、日本的雇用慣行と呼ばれ、3つの特徴を持つ。
終身雇用は、新卒で採用した労働者を定年まで雇い続ける慣行である。年功序列型賃金は、勤続年数や年齢に応じて賃金が上がる仕組みである。企業別労働組合は、産業や職種ではなく企業ごとに組合が組織される形態で、産業別組合が中心の欧米と対照的である。
これらは労働者の生活安定と企業への帰属意識を支え、経済成長の基盤となった。しかし1990年代のバブル崩壊後、国際競争の激化とともに見直しが進み、成果主義賃金の導入や、パート・派遣など非正規雇用の拡大が進行した。非正規雇用は現在、雇用者の約4割を占める。
労働組合の組織率も低下を続け、現在は2割を下回る水準にある。日本的雇用慣行の動揺は、格差や社会保障の問題と結びつけて出題される。
ひっかけポイント
組合形態を「産業別」とする誤りが定番。日本は企業別組合が特徴で、欧米の産業別・職業別組合と対比される。
選択肢の確認
①「終身雇用・最低賃金・ワークシェアリング」
❌ 誤り。
最低賃金は法制度、ワークシェアリングは雇用維持策であり、日本的雇用慣行の3要素ではない。
②「終身雇用・年功序列型賃金・企業別労働組合」
✅ 正しい。
正解。日本的雇用慣行は終身雇用・年功序列型賃金・企業別労働組合の3点セットで、高度経済成長期に定着した。
③「終身雇用・成果主義賃金・産業別労働組合」
❌ 誤り。
成果主義はバブル崩壊後に広がった新しい賃金制度であり、また日本の組合は産業別ではなく企業別が特徴である。
④「短期雇用・年功序列型賃金・職業別労働組合」
❌ 誤り。
日本的雇用慣行の特徴は短期雇用ではなく終身雇用であり、組合も職業別ではなく企業別である。
覚えるポイント
- 3点セット=終身雇用・年功序列型賃金・企業別労働組合
- バブル崩壊後、成果主義や非正規雇用の拡大で動揺
- 組合組織率は低下し2割未満、非正規は雇用者の約4割
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 文を分解して判定:組合せを一度に選ばず、人物と政策、地域と制度などを一組ずつ○×判定する。確実に誤る一組を含む選択肢から消す。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。