PE9-072公共・政治経済 対策問題

政治・経済B 現代日本の経済(2) 金融と財政

法人課税をめぐる国際的な動向についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

各国が企業誘致のため法人税率の引き下げを競った反省から、国際的な最低法人税率を設ける合意が成立した

この問題のポイント

グローバル化と税の関係を問う。「底辺への競争」と、その是正としての国際最低課税合意という現代的展開が核心。

解説

経済のグローバル化により、多国籍企業は税負担の軽い国へ利益や拠点を移しやすくなった。

  • 各国は企業誘致のため法人税率の引き下げ競争を展開し、税率が下がり続ける「底辺への競争」と呼ばれる状況が生じた
  • 税率が極端に低い**タックス・ヘイブン(租税回避地)**を利用した課税逃れも問題化し、各国の税収と課税の公平が損なわれた
    この反省から、OECDを中心とする国際的な枠組みで2021年、世界共通の最低法人税率を15パーセントとすることなどが合意された。約140の国・地域が参加する画期的な合意であり、日本も対応する税制を導入している。
    巨大デジタル企業が拠点を置かない国でも利益を上げる問題(デジタル課税)への対応も、同じ枠組みで議論されている。国家の課税権とグローバル企業の関係は、探究型の題材として頻出である。

ひっかけポイント
タックス・ヘイブンは税率が「低い」地域である。引き下げ競争の帰結として「最低税率の国際合意」が生まれた、という因果で覚える。

選択肢の確認

①「各国が企業誘致のため法人税率の引き下げを競った反省から、国際的な最低法人税率を設ける合意が成立した」
正しい。
正解。企業誘致をめぐる法人税率の引き下げ競争(底辺への競争)の反省から、2021年にOECDを中心とする枠組みで国際最低法人税率15パーセントなどが合意された。

②「各国は法人税率を引き上げる競争を続けており、税率は世界的に上昇し続けている」
誤り。
誤答理由: 各国が続けてきたのは引き下げ競争であり、税率は長期的に低下傾向をたどった。引き上げ競争という記述は逆である。

③「多国籍企業の課税逃れは、いかなる国際的な対応もなされていない」
誤り。
誤答理由: 多国籍企業の課税逃れにはOECDの枠組みによる国際的対応が進んでおり、対応が全くないという記述は誤り。

④「タックス・ヘイブンとは法人税率が特に高い国・地域のことである」
誤り。
誤答理由: タックス・ヘイブンは法人税率が極端に低い、またはほぼゼロの租税回避地であり、高税率の地域ではない。

覚えるポイント

  • 法人税引き下げ競争は底辺への競争と呼ばれた
  • 2021年に国際最低法人税率15パーセントで合意
  • タックス・ヘイブン対策・デジタル課税も国際課題

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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