PE9-091|公共・政治経済 対策問題
人工知能(AI)の規制をめぐる国際的な動向についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
EUはAIの用途をリスクの大きさで区分し、リスクに応じた義務を課す包括的な法規制を導入した
この問題のポイント
AI規制をめぐる各国のアプローチの違いを問う。EUのリスクベース規制と、法規制と技術革新のトレードオフという論点整理が核心。
解説
AIの急速な発展は、利便性とともに、差別的な判断・偽情報の生成・監視への濫用などのリスクを生み、各国は対応を模索している。
- EU:2024年にAI法を成立させ、世界初の包括的規制となった。特徴はリスクベース・アプローチで、人の弱みにつけ込む操作や公権力による社会的スコアリングなどは禁止、雇用・信用審査など高リスクの用途には厳格な義務、それ以外は軽い義務と、用途のリスクに応じて規制を段階化する
- アメリカ:包括的な連邦法はなく、既存法の適用と企業の自主的取り組みが中心
- 日本:ガイドラインなどのソフトロー中心の柔軟な対応をとってきた
規制を強めれば人権保護は進むが技術革新を妨げる恐れがあり、緩めればその逆となる。この規制と革新のトレードオフの構図で論点を整理させる出題が予想される。
ひっかけポイント
「全面禁止」や「全く規制なし」という両極端の選択肢は誤り。EUの特徴は用途別・リスク別の段階的規制である。
選択肢の確認
①「世界の全ての国がAIの開発・利用を全面的に禁止することで合意している」
❌ 誤り。
誤答理由: AIの開発・利用の全面禁止で世界が合意した事実はなく、各国は利活用と規制のバランスを模索している。
②「AIの規制はどの国・地域でも一切行われていない」
❌ 誤り。
誤答理由: EUのAI法をはじめ規制の取り組みは現に存在する。一切行われていないという記述は誤り。
③「AI規制は技術の問題であり、人権や安全とは無関係とされている」
❌ 誤り。
誤答理由: AI規制の目的はまさに差別の防止や安全・人権の保護にあり、人権と無関係という記述は規制の趣旨を取り違えている。
④「EUはAIの用途をリスクの大きさで区分し、リスクに応じた義務を課す包括的な法規制を導入した」
✅ 正しい。
正解。EUは2024年成立のAI法で、AIの用途をリスクの大きさで区分し、禁止・高リスクへの厳格義務など、リスクに応じた義務を課す包括的規制を導入した。
覚えるポイント
- EUのAI法はリスクベース・アプローチの包括規制
- 米は自主規制中心、日本はソフトロー中心
- 規制と技術革新のトレードオフが中心論点
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。