KZ-R8H-08公共・政治経済 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和8年度 本試験

図が題材とする気候変動問題への国際的な取組に関する知識として最も適切なものはどれか。

KZ-R8H-08の問題図版
解答・解説を見る

正解: 4

正解

パリ協定(2015年採択)では、先進国・発展途上国を問わずすべての締約国が温室効果ガスの削減目標を作成・提出することとされた

この問題のポイント

京都議定書とパリ協定の違い、すなわち削減義務を負う国の範囲の違いを問う。気候変動枠組みの定番論点である。

解説

1992年の地球サミットで気候変動枠組み条約が採択され、温暖化対策の国際的な枠組みが始まった。
1997年の京都議定書は、先進国のみに温室効果ガスの数値目標付きの削減義務を課した。発展途上国に義務がなく、アメリカが離脱したことが限界とされた。
これに対し2015年のパリ協定は、すべての締約国が削減目標(国が決定する貢献)を作成・提出し、その達成に向けた対策をとることを義務付けた。産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑え、1.5度に抑える努力を追求することが世界共通の長期目標である。
こうした枠組みの下で各国は脱炭素化を進めており、図にみられるクリーンエネルギー投資の拡大はその表れといえる。なお再生可能エネルギーは太陽光・風力・水力・地熱など自然の力で補充されるエネルギーを指し、石炭や天然ガスなどの化石燃料は含まれない

ひっかけポイント
「京都議定書=先進国のみに削減義務」「パリ協定=全締約国が目標提出」の対応を入れ替えるのが最頻出の引っかけ。採択年(1997年と2015年)もセットで覚える。

選択肢の確認

①「京都議定書(1997年採択)は、発展途上国を含むすべての締約国に温室効果ガスの削減義務を課した」
誤り。
京都議定書が削減義務を課したのは先進国のみである。途上国に義務がなかったことが限界とされ、パリ協定への転換につながった。

②「パリ協定では、温室効果ガスの削減義務を負うのは先進国のみとされた」
誤り。
先進国のみに義務を課したのは京都議定書である。パリ協定は全締約国参加型であり、対応が逆になっている。

③「再生可能エネルギーには、太陽光や風力のほか石炭や天然ガスが含まれる」
誤り。
再生可能エネルギーは太陽光・風力・水力・地熱など自然に補充されるエネルギーを指し、石炭・天然ガスは化石燃料であって含まれない。

④「パリ協定(2015年採択)では、先進国・発展途上国を問わずすべての締約国が温室効果ガスの削減目標を作成・提出することとされた」
正しい。
正解。パリ協定は先進国・途上国の区別なく、すべての締約国に削減目標(国が決定する貢献)の作成・提出を義務付けた。

覚えるポイント

  • 京都議定書は先進国のみに削減義務
  • パリ協定は全締約国が削減目標を作成・提出
  • パリ協定の目標は気温上昇2度未満・1.5度努力

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

KZ-R8H-07KZ-R8H-09