KZ-R8T-01|公共・政治経済 対策問題
表1はEU加盟国におけるロシアからの主要エネルギー資源別の輸入動向、表2はEUの天然ガス輸入動向(2021年から2023年への変化率)を示す。表の読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 3
正解
ロシアからの石炭の輸入は2023年までにゼロになった一方、液化天然ガスと天然ウランの輸入量はむしろ増加した
この問題のポイント
変化率の表からプラスとマイナスを区別して読む問題。「全部減った」という思い込みを数値で検証できるかが問われる。
解説
2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、EUはロシアに広範な経済制裁を行い、エネルギーの脱ロシア依存を進めた。
表1をみると、原油はマイナス90%、石油製品はマイナス91%、天然ガスはマイナス83%、石炭はマイナス100%と、パイプラインや船で運ばれる主要資源の輸入は激減し、石炭は完全に停止した。
しかし液化天然ガスはプラス38%、天然ウランはプラス45%と増加している。制裁の対象や代替の難しさは資源ごとに異なり、依存を完全に断ち切るのは容易でないことがわかる。
表2では、天然ガスの輸入先としてロシアがマイナス71%と大きく減る一方、アメリカからの輸入がプラス197%と急増し、ノルウェーも増加した。輸入先の多角化によってエネルギー安全保障を確保しようとする動きが読み取れる。
ひっかけポイント
「すべて減少」と断定する選択肢は、液化天然ガスと天然ウランのプラスの数値で否定できる。変化率の符号を1行ずつ確認するのが鉄則。
選択肢の確認
①「表2によれば、天然ガスの輸入量の減少率が最も大きいのはアメリカからの輸入である」
❌ 誤り。
アメリカからの輸入はプラス197%と最大の増加である。減少率最大はロシア(マイナス71%)であり、取り違えている。
②「ロシアからの原油の輸入量は2021年から2023年にかけて増加した」
❌ 誤り。
原油はマイナス90%と大幅減少であり、増加という読みは誤り。
③「ロシアからの石炭の輸入は2023年までにゼロになった一方、液化天然ガスと天然ウランの輸入量はむしろ増加した」
✅ 正しい。
正解。石炭はマイナス100%で輸入停止、液化天然ガスはプラス38%、天然ウランはプラス45%と増加しており、表1の数値と一致する。
④「表1によれば、ロシアからのすべてのエネルギー資源の輸入量が減少した」
❌ 誤り。
液化天然ガスと天然ウランの輸入量は増加しており、「すべて減少」は表1のプラスの数値で否定される。
覚えるポイント
- ウクライナ侵攻後、EUはロシア産エネルギーへの依存削減を推進
- 石炭輸入はゼロに、液化天然ガス・天然ウランは増加
- 代替輸入先としてアメリカ・ノルウェーが急増
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。