KZ-R7HB-01|公共・政治経済 対策問題
図は1995年から2021年までの日本の無担保コールレート(翌日物)とマネタリーベースの推移を示す。図の読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 2
正解
無担保コールレート(翌日物)は1990年代末以降ほぼ0%近くで推移し、マネタリーベースは2013年以降急速に増加している
この問題のポイント
政策金利と資金供給量という2つの系列の推移を読み取る問題。金利の低下が先、量の拡大が後という時間の順序が核心。
解説
無担保コールレート(翌日物)は、銀行どうしが翌日返済の資金を貸し借りする際の金利で、日本銀行の政策金利として使われてきた。図では1995年の2%前後から低下を続け、1990年代末以降はほぼ0%に張り付いている。1999年のゼロ金利政策以降、金利を下げる余地がなくなったことを示す。
そこで日本銀行は、金利ではなく資金の「量」を目標とする政策に移った。マネタリーベース(現金と日銀当座預金の合計)は、2001年からの量的緩和政策で増え始め、2013年に始まる量的・質的金融緩和で急増、2020年代には600兆円を超える水準に達した。
金利の線が底に張り付いた後、量の線が急上昇するという2段階の形が、この四半世紀の日本の金融政策の歩みそのものである。
ひっかけポイント
2013年以降に動いたのは「金利」ではなく「量(マネタリーベース)」。2つの系列のどちらがどの軸かを、左軸・右軸の単位(%と兆円)で確認する。
選択肢の確認
①「1995年の時点で、無担保コールレート(翌日物)はすでに0%を下回っていた」
❌ 誤り。
1995年時点の無担保コールレートは2%前後であり、0%を下回ってはいない。マイナス圏に近づくのは2016年以降である。
②「無担保コールレート(翌日物)は1990年代末以降ほぼ0%近くで推移し、マネタリーベースは2013年以降急速に増加している」
✅ 正しい。
正解。無担保コールレートは1990年代末以降ほぼ0%に張り付き、マネタリーベースは2013年の量的・質的緩和以降急増しており、図と一致する。
③「無担保コールレート(翌日物)は、2013年以降大きく上昇した」
❌ 誤り。
2013年以降も無担保コールレートは0%近傍のままである。大きく動いたのは金利ではなくマネタリーベースである。
④「マネタリーベースは、2013年以降減少し続けている」
❌ 誤り。
マネタリーベースは2013年以降600兆円超へ急増しており、減少という読みは図と正反対である。
覚えるポイント
- 無担保コールレートは日銀の政策金利、1990年代末からほぼ0%
- マネタリーベース=現金+日銀当座預金
- 2013年からの量的・質的緩和でマネタリーベースが急増
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。