KZ-R7HB-02|公共・政治経済 対策問題
図が示す時期の日本銀行の金融政策に関する知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 1
正解
2013年からの量的・質的金融緩和では、日本銀行が国債などを大量に買い入れてマネタリーベースを増やし、デフレからの脱却を目指した
この問題のポイント
非伝統的金融政策(量的・質的緩和、マイナス金利)の仕組みと、公開市場操作の効果の向きを問う。
解説
日本銀行の金融政策の中心的な手段は公開市場操作である。買いオペレーションでは日銀が国債などを買って代金を市中に供給するため、資金量は増え、金利は下がる。売りオペレーションはその逆である。
2013年、日銀は量的・質的金融緩和を開始した。物価上昇率2%の目標を掲げ、長期国債などを大量に買い入れてマネタリーベースを急増させ、デフレ脱却を目指す政策であり、図のマネタリーベースの急拡大はこれを反映している。
2016年にはマイナス金利政策を導入したが、マイナスが適用されたのは民間銀行が日銀に預ける当座預金の一部であり、個人の預金金利をマイナスにするものではない。なお2024年にマイナス金利政策は解除された。
また無担保コールレートは銀行間の市場金利であり、日銀の直接貸出の金利(基準割引率)とは別物である。
ひっかけポイント
買いオペ=資金増・金利低下の向きを逆にする選択肢が定番。マイナス金利の適用先(日銀当座預金の一部)も混同しやすい。
選択肢の確認
①「2013年からの量的・質的金融緩和では、日本銀行が国債などを大量に買い入れてマネタリーベースを増やし、デフレからの脱却を目指した」
✅ 正しい。
正解。量的・質的金融緩和(2013年)は物価上昇率2%目標の下、国債などの大量買入れでマネタリーベースを増やしデフレ脱却を目指した。
②「買いオペレーションは、市中に出回る資金量を減少させて金利を上昇させる効果を持つ」
❌ 誤り。
買いオペは日銀が国債を買って代金を市中に供給するため、資金量は増え金利は下がる。効果の向きが逆である。
③「無担保コールレート(翌日物)は、日本銀行が民間銀行に直接貸し出す際の基準金利である」
❌ 誤り。
無担保コールレートは銀行間で資金を貸借する市場の金利であり、日銀の直接貸出の基準金利(基準割引率)とは別物である。
④「マイナス金利政策とは、預金者が銀行に預ける普通預金の金利を必ずマイナスにする政策である」
❌ 誤り。
マイナス金利が適用されたのは民間銀行が日銀に預ける当座預金の一部であり、個人の預金金利をマイナスにする政策ではない。
覚えるポイント
- 買いオペは資金供給・金利低下、売りオペは資金吸収・金利上昇
- 量的・質的緩和は2%物価目標とデフレ脱却が狙い
- マイナス金利は日銀当座預金の一部が対象、2024年解除
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。