PE9-095公共・政治経済 対策問題

政治・経済D 国際経済(4) 発展途上国と地球的課題

京都議定書とパリ協定の比較についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

京都議定書が先進国のみに削減義務を課したのに対し、パリ協定は途上国を含む全ての締約国が削減目標を持つ枠組みである

この問題のポイント

気候変動の2大枠組みの構造比較を問う。義務の対象(先進国のみか全ての国か)と目標設定の方式の違いが核心。

解説

1992年の気候変動枠組み条約の下で、具体的な削減の仕組みが2段階で発展してきた。
京都議定書(1997年採択)

  • 先進国のみに法的拘束力のある数値目標を課し、途上国には義務なし
  • 当時最大の排出国だったアメリカは離脱し、排出が急増する中国などに義務がない点が限界とされた
    パリ協定(2015年採択)
  • 途上国を含む全ての締約国が削減目標を持つ初の枠組み
  • 産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑え、1.5度に抑える努力を追求する目標
  • 各国が**自国が決定する貢献(NDC)**を提出し、5年ごとに更新する
    「先進国のみ・上から割当て」から「全員参加・自主目標」への転換が最大の比較ポイントであり、その代償として目標の水準や達成が各国任せになるという課題も併せて問われる。

ひっかけポイント
義務の対象(京都=先進国のみ、パリ=全ての国)の入れ替えが最頻出。パリ協定の2度目標・1.5度努力の数値も確認。

選択肢の確認

①「パリ協定は先進国のみに削減義務を課し、京都議定書は全ての国を対象とした」
誤り。
誤答理由: 義務の対象が逆。先進国のみを対象としたのが京都議定書、全ての国が参加するのがパリ協定である。

②「京都議定書とパリ協定は、どちらもアメリカが一貫して主導し続けた」
誤り。
誤答理由: アメリカは京都議定書から離脱し、パリ協定でも離脱と復帰を繰り返しており、一貫して主導したという記述は誤り。

③「パリ協定には産業革命前からの気温上昇の抑制に関する数値目標が存在しない」
誤り。
誤答理由: パリ協定には気温上昇を2度未満に抑え1.5度に抑える努力を追求するという数値目標が明記されている。

④「京都議定書が先進国のみに削減義務を課したのに対し、パリ協定は途上国を含む全ての締約国が削減目標を持つ枠組みである」
正しい。
正解。京都議定書は先進国のみに法的拘束力ある削減義務を課したのに対し、パリ協定は途上国を含む全ての締約国が削減目標を持つ初の枠組みである。

覚えるポイント

  • 京都議定書は先進国のみに拘束力ある削減義務
  • パリ協定は全締約国参加、2度未満・1.5度努力目標
  • 各国が自主目標(NDC)を5年ごとに提出・更新

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

PE9-094PE9-096