PE9-094|公共・政治経済 対策問題
近年の経済安全保障をめぐる動きについての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
半導体など重要物資の供給網の強化や先端技術の流出防止を図る政策が進められ、日本でも経済安全保障推進法が制定された
この問題のポイント
経済と安全保障が結び付く現代的文脈を問う。相互依存の武器化という背景と、日本の経済安全保障推進法の内容が核心。
解説
冷戦後の世界は「経済の相互依存が平和を促す」という期待の下でグローバル化を進めたが、近年は相互依存そのものが圧力の手段に使われる現実が意識されている。
- 米中対立の中で、先端半導体などの輸出管理が強化された
- 感染症の流行やウクライナ侵攻で、マスク・医薬品・穀物・エネルギーの供給網(サプライチェーン)の脆弱性が露呈した
- 特定国への依存を減らす動きは「デリスキング(リスク低減)」と呼ばれる
日本は2022年に経済安全保障推進法を制定し、(1)重要物資の供給網強化、(2)基幹インフラの事前審査、(3)先端技術の官民協力、(4)特許の非公開の4本柱を定めた。
効率(自由貿易の利益)と安全(依存リスクの低減)のトレードオフをどう調整するかが、論点整理型の出題の中心となる。
ひっかけポイント
「グローバル化が進んだから管理は不要になった」という逆向きの選択肢が定番。近年はむしろ管理強化の方向にある。
選択肢の確認
①「半導体など重要物資の供給網の強化や先端技術の流出防止を図る政策が進められ、日本でも経済安全保障推進法が制定された」
✅ 正しい。
正解。重要物資の供給網強化や先端技術の流出防止が各国で進み、日本も2022年に供給網強化・基幹インフラ審査・先端技術開発・特許非公開を柱とする経済安全保障推進法を制定した。
②「経済のグローバル化が進んだため、貿易や技術を安全保障の観点から管理する動きは消滅した」
❌ 誤り。
誤答理由: 近年はむしろ相互依存の武器化への警戒から輸出管理や投資審査が強化されており、管理の動きが消滅したという記述は現実と逆である。
③「経済安全保障とは、軍事力を全て経済力に置き換える政策のことである」
❌ 誤り。
誤答理由: 経済安全保障は経済的手段と安全保障の結び付きに対応する政策概念であり、軍事力を経済力に置き換える政策のことではない。
④「重要物資の供給を特定の一国に全面的に依存することが、安全保障上最も望ましいとされている」
❌ 誤り。
誤答理由: 特定の一国への全面依存は供給途絶や圧力の弱点となるため、依存の分散こそが経済安全保障の方向である。
覚えるポイント
- 相互依存の武器化が経済安全保障の背景
- 経済安全保障推進法(2022年)は4本柱
- 効率と安全のトレードオフが中心論点
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。