PE7-023|公共・政治経済 対策問題
日米安全保障条約についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
1960年の改定で、アメリカの日本防衛義務が明文化され、在日米軍の装備の重要な変更などを事前協議の対象とした
この問題のポイント
旧安保条約(1951年)と新安保条約(1960年)の違い、とくに防衛義務の明文化と事前協議制度を問う問題。
解説
日米安全保障条約は、1951年にサンフランシスコ平和条約と同じ日に結ばれた。この旧条約は、日本が米軍に基地を提供する一方で、アメリカの日本防衛義務は明記されない片務的な性格が強いものだった。
1960年、岸信介内閣が改定した新安保条約(日米相互協力及び安全保障条約)では、日本の施政下にある領域への武力攻撃に共同で対処すること、すなわちアメリカの防衛義務が明文化された(第5条)。また、在日米軍の配置・装備の重要な変更や戦闘作戦行動については、日米間の事前協議の対象とすることが定められた。ただし事前協議は一度も行われたことがない。
改定に際しては、戦争に巻き込まれるとの懸念から国内で激しい反対運動(安保闘争)が起き、条約の自然成立後に岸内閣は退陣した。条約は国会承認を要する正式の条約である。
ひっかけポイント
防衛義務の明文化は1960年改定から。基地提供義務は改定後も続いている。在日米軍の地位を定める日米地位協定との区別も問われる。
選択肢の確認
①「1960年の改定により、日本はアメリカへの基地提供義務を免除された」
❌ 誤り。
誤答理由: 改定後も日本は基地を提供し続けており、基地提供義務が廃止された事実はない。
②「日米安全保障条約は行政協定であるため、国会の承認を必要としない」
❌ 誤り。
誤答理由: 日米安全保障条約は国会の承認を経た正式の条約である。国会承認を要しないのは行政協定(現在の日米地位協定)との混同である。
③「1960年の改定で、アメリカの日本防衛義務が明文化され、在日米軍の装備の重要な変更などを事前協議の対象とした」
✅ 正しい。
正解。1960年の新安保条約でアメリカの日本防衛義務が明文化され、在日米軍の配置・装備の重要な変更などが事前協議の対象とされた。
④「1951年の旧条約の時点で、アメリカの日本防衛義務は明確に定められていた」
❌ 誤り。
誤答理由: 1951年の旧条約は基地提供が中心で、アメリカの防衛義務は明記されていなかった。防衛義務の明文化こそ1960年改定の眼目である。
覚えるポイント
- 旧安保は1951年、平和条約と同日調印
- 1960年改定で米国の防衛義務明文化と事前協議制
- 改定時に安保闘争、事前協議の実施例はなし
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。