PE7-024|公共・政治経済 対策問題
自衛隊と憲法第9条をめぐる政府の見解として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
自衛隊は自衛のための必要最小限度の実力であり、憲法第9条が保持を禁じる「戦力」には当たらないと解釈してきた
この問題のポイント
自衛隊の合憲性に関する政府解釈(必要最小限度の実力)と、最高裁が憲法判断を回避してきた事実を問う問題。
解説
憲法第9条は、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定める。1950年の警察予備隊から保安隊を経て1954年に自衛隊が発足すると、その合憲性が最大の憲法問題となった。
政府は一貫して、主権国家には自衛権があり、自衛のための必要最小限度の実力は9条の禁じる「戦力」に当たらない、と解釈してきた。この立場から、相手から攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使する専守防衛を基本方針とし、海外派兵や攻撃的兵器の保有はできないとされてきた。
裁判では、長沼ナイキ訴訟の第一審が自衛隊を違憲と判断した例があるが、上級審は憲法判断を避け、最高裁は自衛隊の合憲性について明確な判断を示していない。高度に政治性のある国家行為は司法審査になじまないとする統治行為論(砂川事件で採用)も、判断回避の論理として重要である。
ひっかけポイント
「最高裁が合憲判決を出した」が定番の誤り。最高裁は憲法判断を回避してきた。9条に自衛隊の明文規定はない点も基本の確認事項。
選択肢の確認
①「政府は専守防衛の方針を放棄し、先制攻撃を基本戦略としている」
❌ 誤り。
誤答理由: 政府は専守防衛を基本方針として維持しており、先制攻撃を基本戦略とはしていない。徴兵制も採用されていない。
②「自衛隊は自衛のための必要最小限度の実力であり、憲法第9条が保持を禁じる「戦力」には当たらないと解釈してきた」
✅ 正しい。
正解。政府は自衛隊を自衛のための必要最小限度の実力と位置づけ、憲法9条の禁じる戦力には当たらないと解釈し、専守防衛を基本方針としてきた。
③「最高裁判所は、自衛隊を合憲とする明確な判断をすでに示している」
❌ 誤り。
誤答理由: 最高裁は自衛隊の合憲性について明確な判断を示していない。統治行為論などにより憲法判断を回避してきたのが実際である。
④「憲法第9条には、自衛隊を保持することが明文で規定されている」
❌ 誤り。
誤答理由: 憲法9条に自衛隊保持の明文規定はない。だからこそ解釈をめぐる議論が続き、9条への自衛隊明記の改憲論もある。
覚えるポイント
- 政府解釈は「必要最小限度の実力=戦力に非ず」
- 基本方針は専守防衛
- 最高裁は統治行為論などで憲法判断を回避
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。