PE9-097|公共・政治経済 対策問題
炭素税や排出量取引などのカーボンプライシングについての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
二酸化炭素の排出に価格を付けることで、市場の仕組みを通じて企業や家計に排出削減を促す政策である
この問題のポイント
環境政策における経済的手法の理解を問う。外部不経済の内部化という経済学の考え方と、炭素税・排出量取引の仕組みが核心。
解説
温室効果ガスの排出は、排出者が対価を払わずに社会全体へ損害を及ぼす外部不経済の典型である。市場に任せると排出は過剰になるため、排出に価格を付けて費用を負担させる(外部不経済の内部化)のがカーボンプライシングである。
主な手法は2つある。
- 炭素税:燃料などの炭素含有量に応じて課税する。価格が明確で、排出削減の誘因が働く
- 排出量取引(キャップ・アンド・トレード):全体の排出上限(キャップ)を定めて排出枠を配分し、枠の売買を認める。削減費用の安い主体から削減が進むため、社会全体の費用を抑えられる。EUの制度が代表例
禁止や基準で縛る直接規制と異なり、各主体の創意工夫と市場の価格メカニズムを利用する点が特徴である。日本でも地球温暖化対策税や排出量取引制度の本格導入が進められている。
ひっかけポイント
排出量取引の本質は「枠の売買を認める」ことにあり、売買禁止とする選択肢は定義の逆。直接規制との手法の違いも問われる。
選択肢の確認
①「カーボンプライシングは環境対策と経済的手法を組み合わせることが不可能であることを示す例である」
❌ 誤り。
誤答理由: カーボンプライシングは環境対策に経済的手法を組み合わせた代表例であり、不可能を示す例という記述は正反対である。
②「二酸化炭素の排出に価格を付けることで、市場の仕組みを通じて企業や家計に排出削減を促す政策である」
✅ 正しい。
正解。カーボンプライシングは二酸化炭素の排出に価格を付けて費用を負担させることで、市場メカニズムを通じて企業や家計の排出削減を促す経済的手法である。
③「排出量を法律で一律に禁止する直接規制の一種である」
❌ 誤り。
誤答理由: 排出を法律で禁止・制限する直接規制とは異なり、価格を通じて誘因を与える経済的手法である点が特徴である。
④「排出量取引では、排出枠を市場で売買することは認められていない」
❌ 誤り。
誤答理由: 排出量取引の核心は排出枠の市場での売買を認めることにあり、売買が認められないという記述は制度の定義に反する。
覚えるポイント
- カーボンプライシングは外部不経済の内部化
- 炭素税と排出量取引(キャップ・アンド・トレード)が2本柱
- 市場メカニズムを利用する経済的手法
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。