KZ-R7T-09歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和7年度 追・再試験

図Ⅰ〜Ⅲは大陸におけるイングランドの領土・勢力圏の変遷を示す。フランス西半分に広大な領土を持つ時期(アンジュー帝国)から、百年戦争後にほぼ喪失するまでの変化の説明として最も適切なものはどれか。

KZ-R7T-09の問題図版
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正解: 4

正解

大陸領土の喪失は、英仏双方の王権が自国の統合を進める転機となった

この問題のポイント

イングランドの大陸領土がアンジュー帝国から百年戦争後にほぼ失われた変化の意味を問う問題。領土喪失が英仏双方の国家統合の転機になったという理解が核心。

解説

12世紀後半、イングランドのプランタジネット朝(ヘンリ2世)は、婚姻と相続によってフランスの西半分を支配した。これをアンジュー帝国と呼ぶ。
しかし13世紀初め、失地王ジョンがフランス王フィリップ2世に敗れて大陸領の大半を失う。残る領土をめぐる争いはくすぶり続け、フランス王位継承問題と毛織物産地フランドルの利害がからんで百年戦争(1339〜1453年)が起こった。
ジャンヌ・ダルクの活躍などでフランスが盛り返し、最終的にイングランドの大陸領土はカレーを除いてすべて失われた
以後、イングランドは島国として、フランスは大陸国家として、それぞれ王権の集中と国家統合を進めていく。領土の喪失がかえって国家形成を促した、という逆説が読みどころである。

ひっかけポイント
3枚の地図の年代整序では「広い(アンジュー帝国)→縮小(ジョンの失地後)→ほぼ消滅(百年戦争後)」の順を地図の領域の広さから判定する。宗教改革は16世紀で無関係。

選択肢の確認

①「イングランドは百年戦争に勝利して大陸領土を拡大した」
誤り。
百年戦争の最終的な勝者はフランスであり、イングランドが勝利して領土を拡大したという説明は結果が逆である。

②「大陸領土は現在もイギリス領のままである」
誤り。
大陸領土は15世紀にほぼ失われ、最後のカレーも1558年に喪失した。現在もイギリス領という説明は誤り。

③「領土の変化は宗教改革が原因である」
誤り。
百年戦争の終結(1453年)は宗教改革(1517年〜)より前であり、宗教改革が原因という説明は時系列が成り立たない。

④「大陸領土の喪失は、英仏双方の王権が自国の統合を進める転機となった」
正しい。
正解。百年戦争後、イングランドは大陸領土をカレーを除き失い、英仏双方で王権の集中と国家統合が進んだ。喪失が近代国家形成の転機となった。

覚えるポイント

  • アンジュー帝国=プランタジネット朝が仏西半分を支配
  • 百年戦争は1339〜1453年、戦後はカレーのみ残る
  • ジョン王の失地はマグナ・カルタ(1215年)の背景

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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