KZ-R7T-17歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和7年度 追・再試験

図ⅡからⅢへの変化をもたらした百年戦争のころ、14世紀の西ヨーロッパを襲った社会危機として最も適切なものはどれか。

KZ-R7T-17の問題図版
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正解: 1

正解

黒死病の大流行で人口が激減し、農民一揆が相次いで荘園制が動揺した

この問題のポイント

百年戦争と同時代の14世紀の社会危機を問う問題。黒死病の大流行→人口激減→農民の地位変化と一揆→荘園制の動揺という「14世紀の危機」の連鎖を押さえる。

解説

14世紀の西ヨーロッパは、戦争・疫病・飢饉が重なる「危機の時代」だった。
1348年ごろ、黒死病(ペスト)が大流行し、ヨーロッパの人口の約3分の1が失われたとされる。労働力が不足すると、生き残った農民の立場は強まり、領主は待遇の改善を迫られた。
これに対し領主側が負担を再び強めようとすると、農民は蜂起する。フランスの
ジャックリーの乱
(1358年)、イングランドのワット・タイラーの乱(1381年)が代表で、百年戦争の戦費負担への不満も火に油を注いだ。
こうして労働地代に基づく荘園制は動揺し、農奴解放が進んで、封建社会は解体へ向かった。図の領土変化(百年戦争)の背後で、社会の土台そのものが変わりつつあったのである。

ひっかけポイント
疫病による人口激減が、結果として農民の地位を高めたという逆説が読みどころ。ゲルマン人の大移動(4〜5世紀)や産業革命(18世紀〜)は時代が大きくずれる。

選択肢の確認

①「黒死病の大流行で人口が激減し、農民一揆が相次いで荘園制が動揺した」
正しい。
正解。1348年ごろの黒死病の大流行で人口が激減し、ジャックリーの乱やワット・タイラーの乱など農民一揆が相次いで荘園制が動揺した。

②「産業革命による都市への人口集中と公害が発生した」
誤り。
産業革命は18世紀後半のイギリスに始まる近代の変化で、14世紀の危機とは約400年ずれている。

③「ゲルマン人の大移動で西ローマ帝国が滅亡した」
誤り。
ゲルマン人の大移動と西ローマ帝国の滅亡(476年)は古代末期の出来事で、百年戦争の時代より約900年前である。

④「世界恐慌によって銀行の倒産が相次いだ」
誤り。
世界恐慌は1929年に始まる20世紀の経済危機で、中世の社会危機の説明にはならない。

覚えるポイント

  • 黒死病の大流行は1348年ごろ、人口の約3分の1が犠牲
  • ジャックリーの乱1358年・ワット・タイラーの乱1381年
  • 労働力不足が農奴解放を促し封建社会の解体へ

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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