RS-B1-02|歴史総合・世界史探究 対策問題
1872年に新橋・横浜間で開通した鉄道が、人々の生活に与えた影響として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
時刻表に基づく定時運行が、統一された時間の意識を人々に広めた
この問題のポイント
1872年開通の鉄道が生活に与えた影響を問う問題。時刻表に基づく定時運行が統一された時間意識を広めた、という近代化と時間の関係で解ける。
解説
1872年(明治5年)、新橋・横浜間に日本最初の鉄道が開通した。イギリスの技術と資金援助によるものである。
鉄道は時刻表どおりに発車する。乗り遅れれば置いていかれるから、人々は駅の時計に合わせて行動するようになった。それまで地域や個人でまちまちだった時間の感覚が、分刻みの統一された時間へと変わっていく。
同じ1872年には学制、同年末には改暦(太陽暦採用)も行われており、鉄道・学校・暦の三点セットが近代的な時間規律を社会に浸透させた。
鉄道はまた、人と物資の移動を速めて全国市場を結び付け、新聞や郵便の輸送で情報の流れも変えた。一本の鉄道が生活様式全体を変えた例として、歴史総合の導入部の定番である。
ひっかけポイント
「宿場町が栄えた」は逆で、鉄道開通により街道の宿場町は衰退に向かった。開通年1872年は学制・改暦と同年である点もあわせて覚える。
選択肢の確認
①「移動が徒歩中心に戻り、宿場町が栄えた」
❌ 誤り。
鉄道は徒歩・駕籠・街道交通より速い移動を広げ、旧街道の宿場には交通路変更の影響も生じた。移動を徒歩中心へ戻したのではない。
②「時刻表に基づく定時運行が、統一された時間の意識を人々に広めた」
✅ 正しい。
時刻表に従う鉄道は、地域や自然条件に左右されにくい標準化された時計時間を社会へ広めた。改暦や工場労働とともに近代的な時間規律を形成した。
③「鉄道の利用は武士身分に限られた」
❌ 誤り。
新橋・横浜間の鉄道は運賃を払う一般の人々も利用でき、武士身分専用ではなかった。1871年の廃藩置県後であり、旧身分制を利用資格にしていない。
④「開通と同時に全国の街道が廃止された」
❌ 誤り。
鉄道開通後も街道は人や物資の移動に使われ続けた。一本の路線が開いた時点で全国の道路網が廃止されたわけではない。
覚えるポイント
- 新橋・横浜間の鉄道開通は1872年
- 時刻表と定時運行が統一的時間意識を普及
- 1872年は学制公布・改暦と重なる近代化の画期
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。