RS2-012|歴史総合・世界史探究 対策問題
アメリカの南北戦争(1861〜65年)が幕末日本に与えた影響として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
アメリカの対日進出が停滞し、イギリスが日本貿易の主導権を握った
この問題のポイント
南北戦争が幕末日本に与えた影響を問う問題。アメリカの対日関与が停滞し、イギリスが幕末貿易の主導権を握った、というねじれの理解で解ける。
解説
1853年のペリー来航、1858年の日米修好通商条約と、日本の開国を主導したのはアメリカだった。
ところが1861年、アメリカ国内で奴隷制と国家のあり方をめぐる南北戦争(〜1865年)が勃発する。国を二分する内戦により、アメリカは対外進出どころではなくなり、対日関与は停滞した。
その空白を埋めたのがイギリスである。世界最大の工業国・海運国だったイギリスは、生糸・茶の買い付けと綿製品の販売で幕末貿易を支配し、輸出入とも圧倒的なシェアを占めた。駐日公使パークスらは幕末政局にも影響力を持ち、薩摩・長州に接近した。
「開国させた国(アメリカ)」と「幕末貿易の中心国(イギリス)」が異なる、というねじれが最大のポイントである。
ひっかけポイント
ペリーの印象からアメリカを貿易の中心と思い込ませるのが出題の狙い。南北戦争は1861〜65年で、日本の開港(1859年)直後に始まった点を年号で確認する。
選択肢の確認
①「アメリカ艦隊が日本を再び砲撃した」
❌ 誤り。
南北戦争の主要な対日影響はアメリカの関与縮小で、ペリー艦隊のような再砲撃ではない。1863年の米艦による下関での交戦も、南北戦争が日本へ波及した艦隊攻撃とは位置付けられない。
②「アメリカの対日進出が停滞し、イギリスが日本貿易の主導権を握った」
✅ 正しい。
南北戦争に国内資源を集中したアメリカは幕末日本への関与を弱め、イギリスが貿易・外交で主導的地位を占めた。開国を主導した国と幕末貿易の中心国が異なる。
③「アメリカが日本への移民を大量に送り出した」
❌ 誤り。
南北戦争期にアメリカから日本への大量移民政策は行われていない。アメリカ国内では戦争と奴隷解放、復興が主要課題だった。
④「戦争特需で日本の重工業が発展した」
❌ 誤り。
幕末日本には近代重工業の基盤がまだ乏しく、南北戦争特需で重工業が発展したとはいえない。本格的な産業革命は1880年代以降の紡績業から進む。
覚えるポイント
- 南北戦争は1861〜65年、米の対日関与が停滞
- 幕末貿易の最大の相手国はイギリス
- 英公使パークスは薩長に接近
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。