KO5-002公共・倫理 対策問題

公共A 公共の扉(2) 人間としての在り方生き方

プラトンの思想の説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 3

正解

感覚でとらえられる個物とは別に、理性によってのみ知られる永遠不変のイデアこそ真の実在であるとした

この問題のポイント

プラトンのイデア論の理解を問う。イデアが感覚を超えた世界に実在するという二世界論の枠組みと、アリストテレスの形相との違いが鍵。

解説

プラトンはソクラテスの弟子で、師の刑死を機に、正義が実現する国家と真の知の在り方を探究した。
彼によれば、感覚でとらえられる現実の個物は生成消滅する不完全なものにすぎず、真の実在は理性によってのみ知られる永遠不変のイデアである。個々の美しいものが美しいのは、美のイデアを分けもつからであり、諸イデアの頂点には善のイデアが立つ。
感覚の世界に閉じ込められた人間の状態は、洞窟の比喩で説明される。壁に映る影を実在と思い込む囚人こそ、イデアを知らない人間の姿である。魂がイデアへあこがれる情熱はエロースと呼ばれる。
国家論では、魂の三部分に対応する知恵・勇気・節制が調和して正義が実現するとし、善のイデアを認識した哲学者が統治する哲人政治を理想とした。

ひっかけポイント
真の実在を個物に内在する形相に求めたのは弟子のアリストテレスで、イデア界という別世界に求めたプラトンとの対比が最頻出。相対主義はソフィスト、快楽計算はベンサムである。

選択肢の確認

①「真理の基準は各人の感覚にあり、万人に共通する真理は存在しないとした」
誤り。
誤答理由: 感覚を真理の基準とし共通の真理を否定するのは、プロタゴラスら相対主義のソフィストの立場。プラトンは相対主義を批判して普遍的なイデアを説いた。

②「快楽の量を計算して行為の善悪を判定すべきであると説いた」
誤り。
誤答理由: 快楽の量の計算で善悪を判定するのは近代の功利主義者ベンサムの考え方で、古代のプラトンの思想とは時代も内容も全く異なる。

③「感覚でとらえられる個物とは別に、理性によってのみ知られる永遠不変のイデアこそ真の実在であるとした」
正しい。
正解。プラトンは、生成消滅する感覚界の個物とは別に、理性によってのみ知られる永遠不変のイデアこそ真の実在であるとし、その頂点に善のイデアを置いた。

④「真の実在は個物に内在する形相と質料の結合であると説いた」
誤り。
誤答理由: 真の実在を個物に内在する形相と質料の結合に求めたのは弟子のアリストテレスで、イデア界という別世界を立てるプラトンへの批判から出た立場である。

覚えるポイント

  • イデアは理性で知られる永遠不変の実在、頂点は善のイデア
  • 洞窟の比喩・エロース・魂の三部分と四元徳
  • 哲人政治が理想、形相を説くアリストテレスと対比

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

KO5-001KO5-003